2018年02月19日

こないだ始めたプレゼンで、学生なりにしてる工夫と改善点

先日、文法クラスは私ではなく先輩ベテラン教師担当だった日のことです。

こないだから始めたプレゼン(→今年度の授業終了2週間前に文法クラスで敢えて行う新しい試み①「プレゼン」)なんですが、今日はベトナム人女子2人が行うことになっていました。

ところが、今日は1人が休みだった(正月だから?)ので、1人だけでやってもらうことに。

あ、これは2人で1つのプレゼンをするという意味ではなく、それぞれ違うプレゼンを1日2人ずつするってこと。


今日ベトナム人女子が行なったのは、自分がバイトをしてる居酒屋のメニューのオススのメニュー。

彼女の作成したスリップ(便宜上、こう呼びます)がこちら。

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まあこういうのも悪くないです。

っていうか、多分一般的な知識しか持たない私たちよりも詳しく説明できるのは、このクラスでは彼女だけなので貴重な情報とも言えます。

店名出しちゃってるんで、良かったら行ってあげてください。 

因みに、絵は彼女が描いたものではなく、おそらく店のメニューをカラーコピーして貼ったんだと思います。
 

先輩教師によると、やはり自分で書いた文字であるにもかかわらず、漢字の読みで躓いてたということです。

やはり彼らは思考活動のキャパシティーが小さそうなので、日本語の文を構築しながら漢字を正確に読む、っていう行為は多分非常にハードルが高いことになってそうです。

また、発音の問題も!

その先生によると、「スパイシー」の発音が最初何と言ってるのか分からなかったそうです。


そして、日本語の間違いもまだまだ多い!

メニューに書いてあった日本語を、そのままコピーした部分も多いにもかかわらずです。


ちょっと原文まんまで載っけてみます。気になる部分は、色を変えてあります。

・清流若どり
という言う鳥さんを使っています。

・秘伝の揚げ方
??の目でスパイシーな軽刺激を受けます。秘伝のタレにじゅくりと漬け込んだ肉は、醤油とショウガの味がしっかりとしみ込んでいます。

・大きくてうまい

・相性抜群のハイボルビルを片手に最高!!!
ショウガを体をあたためる効果がありますが、このグローブ揚げは特にショウガが強い印象。そのため、食べれば食べるほど休がポカポカしてきて、おつまみには最高の一品です。

・季節によって味が変わる
焼きもある。目の前をきる

・店員も心を込みてやります

・値段安いです


☆☆☆☆☆☆☆


いかがでしょうか?色を変えた部分以外にも、気になるところはあるんですが全部ツッコむと長くなるので。
 

鳥さんって、今から食べるのに・・・

関西人の「アメちゃん」みたいなもんなんですかね?

「じっくりと」ではなく「じゅくりと」漬け込んだほうが、タレめっちゃ染み込んでそうです。

最後の「目の前をきる」が分からなかったんですが、そこはかとなく「揚げるのではなく焼きのバージョンもあって、その場合はお客さんの目の前で切ります」ではないかと感じます。


☆☆☆☆☆☆☆


このように、日本語をビミョーにハズしてくるあたり、文法クラスの学生だなぁと思います。


しかし、これらの日本語の間違い以上に私が問題だと感じるのは、

紹介する項目が多すぎること


です。

私は上記のリンクの以前のエントリでは、このプレゼンのテンプレートとして述べたい項目は2つと提示していました。

自由な発想でやってもらうのもいいんですが、それは「型」通りにできるようになった後の話。

このままだと、項目が多すぎて何について述べたいのかがボヤけてしまいます。


というわけで、彼らの改善点は

言いたい情報の中から、余計なものを削ぎ落としてポイントを絞る


という作業。

なので、来週から(来週で授業終わりなんですが)は、その点を強調して学生にプレゼンしてもらおうと思っています。


ほな、さいなら!



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akky_san at 20:30|PermalinkComments(0)授業内容 | プレゼン

2018年02月18日

進学を希望する留学生に関係する日本語教師は読むべき「東洋経済 2/10号」

以前私はこんなエントリ(→今回の小論のテーマは「自分の状況と切り離して考えよう」でトピックは「知り合いが日本の大学への進学を希望したら、勧めますか?勧めませんか?」)を書いていて、今回の「週刊 東洋経済2/10号」の内容を知り、「その時の授業を伏線に仕立て上げ、それを次の授業で回収できるかも」と思いつきました。

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もちろん、その回収にはこの「東洋経済」の記事を使います。


内容はザックリ書くと、表紙にも載っている

大学が壊れる


ってこと。

これは国立大学も私立大学もです。

一般的な肌感覚でも現在の日本には大学が多すぎると感じますが、色々なデータに基づいて瀬戸際に立たされている大学の実情が、この雑誌では述べられています。

もちろん、国立大学と私立大学の置かれている状況は異なりますが、私が注目した事実を挙げると、

  • 国立大学への交付金の額は大学によってかなり偏り、年間研究費が50万円未満の教員が約6割
  • 公立化する地方の私大が徐々に増加
  • 留学生の存在感が増している

などです。

留学生の存在感なんかは、直で指導している私のような立場の教師は、ずっと前から感じてきたことでもありますが。

この記事では主に、国立大学は「研究力」で、私立大学は「キャッシュフロー」で分析し、強い大学と弱い大学のランキングが掲載されています。


☆☆☆☆☆☆☆


次に、この雑誌を読み、私が感じたことや気づいたこと、考えたことを書いていきます。


1 淘汰されそうな大学は生き残りを目指さず、早めに降りるべき


これね〜マジで分かんないんですよね。

早めに舞台から退場した方が傷は浅くて済むのに、なぜ生き残ろうとするんでしょうか?

日本人、マジで「撤退」ができないんですよね。

それはサンクコスト(今までその事業などに投入した時間、お金、手間)などを大きく見積もるから。


せっかくここまでやったんだから諦める(手放す)なんてもったいない、っていう発想。


2 国立大学の研究力と知名度は無関係


これ、旧帝大が有利なんだろうなって思ってましたが、全く違いました。

上位5校を書くと、

  1. 埼玉大学
  2. 山口大学
  3. 島根大学
  4. 岐阜大学
  5. 岡山大学

になります。

この評価は、「研究費1億円あたりで、どれだけの論文を生産できているのか」を、科学分野の国際的論文の多い50校を抜き出して比較したものがランキングになっています。

小論文クラスの留学生は、ベトナム人留学生も含めて地方国公立に入学が決まっている人が多数ですが、もちろん彼らはこういう基準ではなく「国公立であること」と「合格しやすさ(例えば、留学試験で比較的高得点だった他科目が、点数にどれくらい反映されるか、など)」によって決めてるだけです。

3 普段私たちが見せられている大学の顔とは全く別物


結論から書くと、私立大学のワースト100の中に、よくウチのコースにまで来て留学生を欲しがる常連の大学さんの名前が上位(?)にありました。

ある程度は、「あ〜日本人が受験を避けてるのを分かってるから、その穴埋め要員として留学生が欲しいんだな」とは思ってましたけど。

上位(?)10位の中には、確か留学アワードで選ばれていた大学の名前もあったりします。


ただ、ここに名を連ねている大学名は私にとって馴染みの無い名前が多く、「こんな大学、あったんだ!」っていうのがほとんど。


4 来年度は私立大学にとって分岐点になりそう


今年度でさえ私立大学の留学生の合格率は、大学によって従来とは大きく異なります。

なぜかというと、定員800人以上の大学は補助金交付の基準として、定員の1.2倍まで合格させても良かったのが、徐々にその基準が下げられ今年度は1.1倍、来年度からは1倍を越えると超過人数に応じて交付金を減らされるから。

そのせいで、私たち進学指導をする教師は、「この大学のこの学部は、去年留学試験の日本語でこれくらいの点数でいけたから、今年も大丈夫だろう」という読みができなくなっています。


☆☆☆☆☆☆☆


留学生の進学担当の先生は、この雑誌買った方がいいです。



週刊東洋経済 2018年2/10号 [雑誌]
週刊東洋経済編集部
東洋経済新報社
2018-02-02



私はリアル書店で見つけて、反射的に買ってしまったんですけど、kindle なら90円安いですし。


こういう情報って、書籍だとすぐ陳腐化して使えなくなりますが、雑誌なら手軽にその時の最新の情報が手に入る、というメリットがあります。


ちょっとこのエントリには書けなかった大学名も、知りたい人は購入すれば知ることができますし。


とりあえず、私は明日この雑誌のグラフなどのデータを使って、学生がどう反応するか見てみたいと考えています。
 

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akky_san at 19:00|PermalinkComments(0)進学 | 国公立大学

2018年02月17日

ちょうど1年ぶりの京橋ベロニカでの清貴くんライブで日本語教師として思ったこと

趣味ネタ書くの、なんか超久しぶりってカンジです。

昨日は、1年ぶりに京橋ベロニカへ清貴くんのライブ参戦でお邪魔しました。

1年前のライブについては、こちらで。 → 2月16日、京橋ベロニカで行われた清貴くんのライブ最高でした


今回のライブのMCでもご本人がおっしゃってたように、去年も今年と全く同じ2月16日にライブが行われたんですね〜


で、今回はセットリストなどの情報よりも、その時私が感じたり考えたりしたことを中心に書きます。

そういう正確な情報は、私よりも的確に伝えられる人がいると思うので。


☆☆☆☆☆☆☆


今回も仕事終了後、すぐさま帰宅して用事を済ませてから、京橋へ。

私の家の最寄駅から京橋に行くのって、乗り換えがまあまあ面倒で時間もかかるし、足の捻挫がまだ治らないのでタクシー使いました。

めっちゃ早かった!

15分くらいで着きました。

公共交通機関で行くと多分30分以上かかると思うので、相当時短です。


開場は18時30分、開始は19時30分で開場時間前に到着。

その時点でもう既に10人くらい並んでいて、ちょっと待ってから私たちも入場。

あ、今回は友人との参加です。

ライブ開始前のステージの様子。

16 清貴ライブ 京橋ベロニカ



で、冒頭の前回のベロニカのライブ参加で、「ショーが始まったらオーダーしにくい」ということを学んだので、今回は入場してから一気呵成にオーダーしました。

私たちハラを空かせていたいたのか、ほとんど画像を撮ることなく飲み食いしまくりでした。

唯一残してたのが、こちら。

16 清貴ライブ ベロニカコンボ


なんか、あんま美味しそうに見えなくてすみません。


今回も実は食べたんですけど、個人的なオススメは「ポルチーニのクリームパスタ」です。

ポルチーニ&クリームって組み合わせで、一般的にはあまりガーリックを使うことはないんですが、こちらは使っていてなかなか斬新。

クリーム系のパスタで私が美味しいと思える、数少ないお店の1つです。


☆☆☆☆☆☆☆


で、今回の清貴くんも、ハイクオリティのパフォーマンスでやっぱすごいな、と。

今回はオリジナルはもちろんですが、カバーも色々歌われていて「清貴くんがこの歌歌うと、こんな風になるんだ!」っていう鑑賞の仕方もできたのが良かったです。


で、やはりどうしても日本語教師という視点で色々と考えてしまったんですが、じゃーそれはそれで私しかそういう角度からアウトプットできないんだから、それについて書こうということにしました。

今回のライブで、清貴くんを見習いたいところや感じたことについて主に書きます。


1 声って大事


私たち日本語教師も声を使う仕事であるにもかかわらず、意外と自分の声には無頓着な人が多いんじゃないかと。

清貴くんは歌手なので言うまでもなくご自分の声にはこだわりがあるだろうし、すごく大切にしてるんじゃないかと思います。

今回のライブで改めて思ったのが、「低音のレンジの声がめっちゃ魅力的」ってこと。

日本人ってどうしても「高い声が出せる人 = 歌が上手い人」って思いがちのような気がします。

清貴くんは音域が相当広くて、ファルセットじゃない地声の領域でも相当高い声が出せます。

でも今回気づいたのが、相当低い音の声でも言葉が潰れないんだなということです。

歌い手さんによっては、声が低くなると聞き手がその言葉を聞き取れなくなったりしますが、清貴くんの場合は非常にクリアに聞こえるんです。

そして、その時の声の雰囲気も大きく変わる!


ところで、よく美空ひばりさんの歌声について、高音・中音・低音で別人の声になる、とか言われますが、清貴くんの場合は声の高さでだいぶ雰囲気は変わるものの、どのレンジの声も「清貴」です。

それも凄いことです。


私たち日本語教師も自分の「声」を軽視しないで、ボイトレとか通ったほうがいいのかも。

声というのは持って生まれたものなので変えることはできませんが、私も含めて日本語教師は学生の理解を促すために自分の声を効果的に使うってことに、もうちょっと意識的になってもいいように思います。

以前書いたエントリ(→私にとって雲の上の存在の、その学校の2トップのベテラン教師の共通点)のお二人も、「喋るだけで声に説得力がある」方々です。


2 伝えたいって気持ちも大事


清貴くんの歌を特に生で聴いてると、メッセージや気持ち、その歌に込めた思いっていうのがヒシヒシと伝わってきます。

そして、こちらにすんなり入ってくる感覚があります。


私たち日本語教師は、授業でそこまで「伝えたい!」と思って教えているでしょうか?


まあ確かに、自分が思っていることなどを伝える場ではないのですが、私が今までに見てきた授業ではそういうのがあまりにも希薄な先生もいました。

なんとなく、「自分が準備したものを手順通りにただ説明してるだけ」という授業を、何度か見たことがあるもので・・・


日本語教師も「これだけは伝えたい!」とか「今日は最低限、これだけでも理解して欲しい」っていうのをもっとアピールしてもいいんじゃないの?と思うわけです。

その日自分に割り当てられていることを、淡々と伝達しているだけっていう授業が多く行われているように思うので。


3 時間と空間を共有するという贅沢


清貴くんのライブに行くたびに感じるのは、このことです。

清貴くんと同じ場所にいて、清貴くんが歌っている同じ時間に、清貴くんのパフォーマンスを味わえるっていうのは、なんて贅沢なことなんだろうって改めて感じました。

音楽や映像も、今やダウンロードやストリーミングが一般的な時代です。

つまり、聴くだけだったり観るだけだったら、そういうサービスを利用すれば可能。

そしてこういう流れは年々ハードルが下がってきていて、より低価格のサービスの享受ができるようになってきました。


それで満足する人がいる一方、それだけでは飽き足らずライブを楽しみたい人も一定数います。


これら2つの価値の格差は、将来的にどんどん広がっていきそうです。

なぜかというと、VR や AR の技術がどんどん進化していけば、自宅に居ながらにしてライブを体感することも不可能ではなくなるため、本物のライブに参加できる人が限られてくると考えられているからです。


そしてこのことは、教育業界にも当てはまるんちゃうの?とも思うわけです。

生身の人間の教師に直接日本語を習うのが贅沢である、っていう時代が来るのもあまり先の話ではないかも。


まあそこまで将来的なことを考えないまでも、アーティストと時間と空間を共有できるということには、相当な価値があり贅沢なことです。

今回の料金安くない?と思うレベルで、私は贅沢なことであると感じています。


4 一定のクオリティを再現する難しさ


清貴くんのようなアーティストになると、歌のクオリティを上げる努力を常にしているんだろうと推察されます。

そのためには、ボイストレーニングなどの訓練を普段から行なっているハズ。


そしてそれは、ある一定以上のクオリティを再現するためだと考えられます。


再現性っていうのはどの業界でも大切で、例えば飲食店で同じ料理なのに日によって味が全然違うっていうのは問題外だし、小売店でも日によって売り物が全然違うと客は困ってしまいます。


歌い手さんはそのクオリティを保つためにコンディションを整える必要があり、そのために色々なことを試みたりしているんでしょう。


振り返って、私たち日本語教師はどうでしょうか?


以前行った授業と同程度のクオリティを保ち、その時の授業が再現できるような視点で授業準備をしてるんでしょうか?

ある一定以上のクオリティを再現できるっていう観点で自分の授業を組み立てている日本語教師には、今まで私はあまり会ったことがありません。


でも、こういう視点も大切なんじゃないですかね?


☆☆☆☆☆☆☆


終了後の、ステージの様子。


16 清貴ライブ ステージ2


今回のライブでもめっちゃ楽しませてもらいました。

最後に、ご本人と話す機会があったのですが、やっぱ良い人!

男前さんやし。


それと改めて思ったのが、歌ってる時も含めてめっちゃ嬉しそう&幸せそうで、そういうのって受け手であるこちらまでそういう気持ちにさせてくれるんだな、ってこと。


私たち日本語教師も、機嫌よく気持ちよく授業を展開していくことが、学生にとっても良いことなのかもしれませんね。


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akky_san at 14:39|PermalinkComments(0)趣味 | ライブ