2015年07月
2015年07月31日
「ベテラン教師」と「ただ長く教えてるだけの教師」の違い
私が「ベテラン教師」と言ってるときは、その意味は「ただ長く教えてる教師」と同義ではありません。
だから、「ただ長く教えている教師」であっても、私の考える「ベテラン教師」ではない方もいます。
今回は、両者がどう違うのかについて、書いてみたいと思います。
で、両者を隔てるポイントがあると思うので、挙げてみます。
1 知識が蓄積されているかどうか
簡単に書くと、色々なレベルやクラスを担当することによって、どのレベルの知識も蓄積されていくのが「ベテラン教師」で、そうじゃないのが「ただ長く教えてるだけの教師」。
色んなレベルを担当してたら、自然と知識は増えていくんじゃないの?って思うかもしれません。
私もそう思ってたんですが、そうじゃない教師っていうのが現実に存在します。
なんでかはぶっちゃけ分かりませんが・・・
でも、例えばその先生がその時は上級クラスを担当してて、初級の文法の質問をされたら、
「ん~私、今、上級モードだから・・・」
とか言って、答えるのを避けたり、答えてもその答が的外れだったりします。
2 化石化しているかどうか
今まで同じ教科書で同じやり方でずっと教えているかどうか。
人間の脳は変化を嫌うものです。
今までと同じ状況を好むとも言い換えられるかもしれません。
だから、今までしなかったダイエットを急に初めても続かないし、ストレスの非常に多い職場であっても転職しようとしないのも同じ理由です。
いわゆる、ホメオスタシスっつーやつですね。
その結果、「ただ長く教えてるだけの教師」は授業で使う例文やアプローチのしかたを変えると行動コストが上がってしまうので、ずっと同じようなやり方でしか授業をしません。
その結果、化石化してしまうわけです。
一方、「ベテラン教師」は、学生の様子や学力に合わせて、出す例文やアプローチを変えたりしながら、臨機応変に授業を展開します。
3 知的好奇心があるかどうか
これは、上の2とも深く関連します。
「ベテラン教師」は、日本語の専門書や論文を読んだり、学会やワークショップに参加したりして、日本語教育に精通していたり、日本語教育以外の本などもよく読んだりしています。
一方、「ただ長く教えてるだけの教師」は、日本語の研究などが今どうなっているのか、また、どんな流れがあるのか、といったことに無知であり、日本語教育関連の本はもちろんそれ以外の分野の書籍を読むことも少ないです。
大体、そういう人って、
「どうして本を読まないの?」
って聞かれたら、十中八九は判で押したように
「時間が無いから」
とか
「忙しいから」
と答えます。
でも、実のところ、本音の部分は
1 興味が無い(知的好奇心が無い)
2 面倒くさい(怠惰)
の2点に集約されるんじゃないかと思います。
知的好奇心とは少し違いますが、先日、シラバスミーティングをした先生は、
一部の学生の留学試験(EJU)の結果と、後期シラバスのミーティング
「関西学院大学の小論文の問題は難しいし、全体の文脈とその問題部分の文脈が違ってることがあるから、必ず原典を全部読んでから、自分の答を考える。」
って言ってました。
私、その部分だけ読んで模範解答例作ってました(笑)
まぁ、去年の国際学部の問題になってた曾野綾子さんの「人間にとって成熟とは何か」は読みましたけど。
その先生は、関学の2011年度の総合政策学部の問題に取り上げられてた、
レイチェル・カーソン(Rachel Louis Carson)
の「沈黙の春」も読んだと言ってました。
スゲースゴすぎる
ホンマ頭が下がります。
これは、知的好奇心という面も確実にあるとは思いますが、責任感が強いってことも大きいです。
4 教材を自分なりに分析できるかどうか
「ベテラン教師」は教科書の難易度やどこがポイントなのかを判断して、学生の状況に合わせて使い方の工夫ができます。
それに対して、「ただ長く教えてるだけの教師」は、教科書の冒頭に書いてある通りの使い方しかできません。
要するに、教材の分析力があるのか無いのかといったところですかね。
もっと言うと、「ただ長く教えてるだけの教師」は、教材を研究しようなどと思ったことさえ無さそう・・・
学校によっても違うとは思いますが、教材を選定するのが専任だけといった場合、非常勤はその教材を専任からおろされるだけになるので、その機会が無いのかもしれませんが・・・
前にいた学校で初級と中級のメインテキストをそっくり入れ替えることになり、次の教科書の候補を絞り、それぞれの専任が研究し、教科書選定ミーティングで、それぞれの見解を発表し、話し合うっていう作業をしました。
で、びっくりしたのが、
「この人達、分析できないんだ・・・」
ってこと。
なんか、印象論に終始してました・・・
普通、教科書を分析するときって、教科書全体の語彙の総数とか、文法や文型の提出順とか、どのシラバスに則ってるのかなどを考えると思うんですが、そういう視点は皆無でした。
まぁ、全員ではないんですけど、そういう人が多かったです。
この時、専任をやってたとしても、意識して教科書を研究しようと思わない限り、教科書を分析する能力は育たないってことがよく分かりました。
あと、「長く教えてるだけの教師」の傾向として、
「この教科書は簡単すぎる」
みたいな発言が多いような気がします。
問題のタイプにもよりますが、設問はいくらでも難しくできると私は考えます。
例えば、読解を例にとると、選ぶタイプの問題は「10字で答えなさい」といったように文で答える問題にすれば、一気に難易度が上がります。
私はよくやるのですが、教科書の設問が易しかったり数が少なかったりした場合は、自分で難しめの問題を作ったりもできます。
聴解にしても、選ぶ問題であれば、学生にとって聞き取りが難しい語彙部分をディクテーションさせれば難しくできますし、対話形式ではなく、誰かが一方的に説明してるもの(留学試験で言えば大学の講義タイプの問題)であれば、2回だけ聞かせて100字で要約させるとかもできます。
あるいは、スピードをコントロールできる設備があるのであれば、少しスピードを速めに設定して聞かせるだけで難しくなります。
今思うと、私、こんなことばっかりしてたから、学生に嫌がられてたのかも(笑)
まぁ、読解の文章や聴解の中身は変えられませんが、設問はいくらでも工夫できます。
「ただ長く教えてるだけの教師」はこういう工夫をしようともしません。
こうして見てくると、「ただ長く教えてるだけの教師」って、リスクをとらない、つまり変化を好まず、そのためどんなことでも行動コストが高い人っていう共通点がありそうです。
で、私が「ベテラン教師」って言えるのはこういう人達 ↓ 。
大先輩の先生方とランチに行ってきた!
今回のエントリ以降は、私が「ベテラン教師」と書くのは、こういう文脈ということにします。
で、今回のエントリは自戒の意味も込めて書いてみました。
ほな、さいなら!
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だから、「ただ長く教えている教師」であっても、私の考える「ベテラン教師」ではない方もいます。
今回は、両者がどう違うのかについて、書いてみたいと思います。
で、両者を隔てるポイントがあると思うので、挙げてみます。
1 知識が蓄積されているかどうか
簡単に書くと、色々なレベルやクラスを担当することによって、どのレベルの知識も蓄積されていくのが「ベテラン教師」で、そうじゃないのが「ただ長く教えてるだけの教師」。
色んなレベルを担当してたら、自然と知識は増えていくんじゃないの?って思うかもしれません。
私もそう思ってたんですが、そうじゃない教師っていうのが現実に存在します。
なんでかはぶっちゃけ分かりませんが・・・
でも、例えばその先生がその時は上級クラスを担当してて、初級の文法の質問をされたら、
「ん~私、今、上級モードだから・・・」
とか言って、答えるのを避けたり、答えてもその答が的外れだったりします。
2 化石化しているかどうか
今まで同じ教科書で同じやり方でずっと教えているかどうか。
人間の脳は変化を嫌うものです。
今までと同じ状況を好むとも言い換えられるかもしれません。
だから、今までしなかったダイエットを急に初めても続かないし、ストレスの非常に多い職場であっても転職しようとしないのも同じ理由です。
いわゆる、ホメオスタシスっつーやつですね。
その結果、「ただ長く教えてるだけの教師」は授業で使う例文やアプローチのしかたを変えると行動コストが上がってしまうので、ずっと同じようなやり方でしか授業をしません。
その結果、化石化してしまうわけです。
一方、「ベテラン教師」は、学生の様子や学力に合わせて、出す例文やアプローチを変えたりしながら、臨機応変に授業を展開します。
3 知的好奇心があるかどうか
これは、上の2とも深く関連します。
「ベテラン教師」は、日本語の専門書や論文を読んだり、学会やワークショップに参加したりして、日本語教育に精通していたり、日本語教育以外の本などもよく読んだりしています。
一方、「ただ長く教えてるだけの教師」は、日本語の研究などが今どうなっているのか、また、どんな流れがあるのか、といったことに無知であり、日本語教育関連の本はもちろんそれ以外の分野の書籍を読むことも少ないです。
大体、そういう人って、
「どうして本を読まないの?」
って聞かれたら、十中八九は判で押したように
「時間が無いから」
とか
「忙しいから」
と答えます。
でも、実のところ、本音の部分は
1 興味が無い(知的好奇心が無い)
2 面倒くさい(怠惰)
の2点に集約されるんじゃないかと思います。
知的好奇心とは少し違いますが、先日、シラバスミーティングをした先生は、
一部の学生の留学試験(EJU)の結果と、後期シラバスのミーティング
「関西学院大学の小論文の問題は難しいし、全体の文脈とその問題部分の文脈が違ってることがあるから、必ず原典を全部読んでから、自分の答を考える。」
って言ってました。
私、その部分だけ読んで模範解答例作ってました(笑)
まぁ、去年の国際学部の問題になってた曾野綾子さんの「人間にとって成熟とは何か」は読みましたけど。
その先生は、関学の2011年度の総合政策学部の問題に取り上げられてた、
レイチェル・カーソン(Rachel Louis Carson)
の「沈黙の春」も読んだと言ってました。
スゲースゴすぎる
ホンマ頭が下がります。
これは、知的好奇心という面も確実にあるとは思いますが、責任感が強いってことも大きいです。
4 教材を自分なりに分析できるかどうか
「ベテラン教師」は教科書の難易度やどこがポイントなのかを判断して、学生の状況に合わせて使い方の工夫ができます。
それに対して、「ただ長く教えてるだけの教師」は、教科書の冒頭に書いてある通りの使い方しかできません。
要するに、教材の分析力があるのか無いのかといったところですかね。
もっと言うと、「ただ長く教えてるだけの教師」は、教材を研究しようなどと思ったことさえ無さそう・・・
学校によっても違うとは思いますが、教材を選定するのが専任だけといった場合、非常勤はその教材を専任からおろされるだけになるので、その機会が無いのかもしれませんが・・・
前にいた学校で初級と中級のメインテキストをそっくり入れ替えることになり、次の教科書の候補を絞り、それぞれの専任が研究し、教科書選定ミーティングで、それぞれの見解を発表し、話し合うっていう作業をしました。
で、びっくりしたのが、
「この人達、分析できないんだ・・・」
ってこと。
なんか、印象論に終始してました・・・
普通、教科書を分析するときって、教科書全体の語彙の総数とか、文法や文型の提出順とか、どのシラバスに則ってるのかなどを考えると思うんですが、そういう視点は皆無でした。
まぁ、全員ではないんですけど、そういう人が多かったです。
この時、専任をやってたとしても、意識して教科書を研究しようと思わない限り、教科書を分析する能力は育たないってことがよく分かりました。
あと、「長く教えてるだけの教師」の傾向として、
「この教科書は簡単すぎる」
みたいな発言が多いような気がします。
問題のタイプにもよりますが、設問はいくらでも難しくできると私は考えます。
例えば、読解を例にとると、選ぶタイプの問題は「10字で答えなさい」といったように文で答える問題にすれば、一気に難易度が上がります。
私はよくやるのですが、教科書の設問が易しかったり数が少なかったりした場合は、自分で難しめの問題を作ったりもできます。
聴解にしても、選ぶ問題であれば、学生にとって聞き取りが難しい語彙部分をディクテーションさせれば難しくできますし、対話形式ではなく、誰かが一方的に説明してるもの(留学試験で言えば大学の講義タイプの問題)であれば、2回だけ聞かせて100字で要約させるとかもできます。
あるいは、スピードをコントロールできる設備があるのであれば、少しスピードを速めに設定して聞かせるだけで難しくなります。
今思うと、私、こんなことばっかりしてたから、学生に嫌がられてたのかも(笑)
まぁ、読解の文章や聴解の中身は変えられませんが、設問はいくらでも工夫できます。
「ただ長く教えてるだけの教師」はこういう工夫をしようともしません。
こうして見てくると、「ただ長く教えてるだけの教師」って、リスクをとらない、つまり変化を好まず、そのためどんなことでも行動コストが高い人っていう共通点がありそうです。
で、私が「ベテラン教師」って言えるのはこういう人達 ↓ 。
大先輩の先生方とランチに行ってきた!
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で、今回のエントリは自戒の意味も込めて書いてみました。
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2015年07月29日
一部の学生の留学試験(EJU)の結果と、後期シラバスのミーティング
今日、後期(夏休み明けで、本格始動は秋休み明け)のシラバスについてのミーティングがありました。
で、そこで、一部の学生の留学試験(EJU)の結果も届いていたので、見ました。
なぜ一部の学生の結果だけかというと、私が教えてるクラスのコースの特徴として、全国の日本語学校から学生が集まっているってことがあって、留学試験の願書を出した時期は、まだ前の住所に住んでいて、現在の自宅に届くのが遅れてるから。
結果はまあまあ。
私が担当してるクラスは、全3クラスの中の中位と下位クラス。
今日の時点では、中位クラスの3人の結果しか届いてなかったのですが、ベトナム人学生(理系)は日本語が300点弱、他科目などの合計で500点台に乗ってました。
韓国人2人が意外と伸び悩み、日本語が270点くらいでした・・・(合計得点は忘れてしまいました・・・)
そして、確か3人とも記述が50点満点の45点
いやぁ~作文・小論文を担当してる身としてはホッと一安心です
☆☆☆☆☆☆☆
で、シラバスのミーティング。
これは、先輩の先生からの提案で、
「私(先輩)が担当してる文法と〇〇先生(私)が担当してる作文・小論文を連動させて、より効果的に教えられないかな?」
っていうものに端を発して開かれたミーティングです。
つまり、文法と作文・小論文をどうにかして有機的に融合できないかっていうこと。
なので、専任のレベル担当は参加せず、非常勤の私達2人だけで行ったミーティングです(笑)
これ、前の学校やったらまずありえません。
非常勤がシラバスを考えて決めるなんて。
これは、専任のレベル担当の先生が私達を信頼してくれてるからこそ、できることです。
ホンマに感謝
まず、授業で何をどのようにやっているかをお互いに確認するところから。
で、先輩はN2文型を機能別に重要度が高いものから教えていて、そのリストもいただきました。
さらに、その授業の復習問題やそれ以外の文法のリストや問題など、惜しげも無く提供してくださいました。
で、私のほうでは、学生の書いた作文のコピーを見せて、
「やっぱ、N2文型使てへんね・・・」
っていう確認ができてしまい(笑)、これからは初級文法しか使ってない作文から脱却するっていうことを当面の目標にしようってことになりました。
なので、小論文はそのトピック、語彙、文型をセットにして提示してから書かせようという運びになりました。
とはいうものの、このクラスは理系が多いので、トピック選びは若干難しくなります。
なので、文系にも理系にも共通するような最大公約数的なトピックと、理系のアプローチができるようなトピックをこのときに先輩と話し合って、概ね決定しました。
因みに先輩が小論文を担当してる上位クラスでは、「日本の反知性主義」について書かせるそうです
この小論文と並行して行おうってなったのが、「要約」。
このクラスは読解力が低いので、要約のスキルを上げるのはもとより、まずは自分が何を読み解けてないのかを自覚させるにも、「要約」は有効だろうということになり、この方向で進めることにしました。
とはいっても、いきなり関学の文章題の要約は難しいので、もうちょっと語彙レベルなども易しいものを要約させます。
ただ、要約っていうのは、「書き抜き」とは違うので、そのあたりの指導は難しいよねっていう話にもなりました。
もっとこちらも勉強する必要がありそうです。
☆☆☆☆☆☆☆
これ以外にも色々な案を出し合って、決めたことも多いんですけど、全部書こうと思うと、えらいことになってしまうので、このへんにします。
それにしても、教養がある方と話すのは、超刺激的
でも、前にも書いたかもしれませんが、先輩方は教養がありすぎて、私は彼らの話す日本語の語彙が分からないことがありました。
日本語教師なのに・・・(笑)
多分先輩は、私はその語彙を知ってるだろうと思って話してたんだと思いますが、私が無知だから分からなかっただけなんですけど。
まだまだ私も色んな意味で勉強が必要です
頑張るぞ~
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で、そこで、一部の学生の留学試験(EJU)の結果も届いていたので、見ました。
なぜ一部の学生の結果だけかというと、私が教えてるクラスのコースの特徴として、全国の日本語学校から学生が集まっているってことがあって、留学試験の願書を出した時期は、まだ前の住所に住んでいて、現在の自宅に届くのが遅れてるから。
結果はまあまあ。
私が担当してるクラスは、全3クラスの中の中位と下位クラス。
今日の時点では、中位クラスの3人の結果しか届いてなかったのですが、ベトナム人学生(理系)は日本語が300点弱、他科目などの合計で500点台に乗ってました。
韓国人2人が意外と伸び悩み、日本語が270点くらいでした・・・(合計得点は忘れてしまいました・・・)
そして、確か3人とも記述が50点満点の45点
いやぁ~作文・小論文を担当してる身としてはホッと一安心です
☆☆☆☆☆☆☆
で、シラバスのミーティング。
これは、先輩の先生からの提案で、
「私(先輩)が担当してる文法と〇〇先生(私)が担当してる作文・小論文を連動させて、より効果的に教えられないかな?」
っていうものに端を発して開かれたミーティングです。
つまり、文法と作文・小論文をどうにかして有機的に融合できないかっていうこと。
なので、専任のレベル担当は参加せず、非常勤の私達2人だけで行ったミーティングです(笑)
これ、前の学校やったらまずありえません。
非常勤がシラバスを考えて決めるなんて。
これは、専任のレベル担当の先生が私達を信頼してくれてるからこそ、できることです。
ホンマに感謝
まず、授業で何をどのようにやっているかをお互いに確認するところから。
で、先輩はN2文型を機能別に重要度が高いものから教えていて、そのリストもいただきました。
さらに、その授業の復習問題やそれ以外の文法のリストや問題など、惜しげも無く提供してくださいました。
で、私のほうでは、学生の書いた作文のコピーを見せて、
「やっぱ、N2文型使てへんね・・・」
っていう確認ができてしまい(笑)、これからは初級文法しか使ってない作文から脱却するっていうことを当面の目標にしようってことになりました。
なので、小論文はそのトピック、語彙、文型をセットにして提示してから書かせようという運びになりました。
とはいうものの、このクラスは理系が多いので、トピック選びは若干難しくなります。
なので、文系にも理系にも共通するような最大公約数的なトピックと、理系のアプローチができるようなトピックをこのときに先輩と話し合って、概ね決定しました。
因みに先輩が小論文を担当してる上位クラスでは、「日本の反知性主義」について書かせるそうです
この小論文と並行して行おうってなったのが、「要約」。
このクラスは読解力が低いので、要約のスキルを上げるのはもとより、まずは自分が何を読み解けてないのかを自覚させるにも、「要約」は有効だろうということになり、この方向で進めることにしました。
とはいっても、いきなり関学の文章題の要約は難しいので、もうちょっと語彙レベルなども易しいものを要約させます。
ただ、要約っていうのは、「書き抜き」とは違うので、そのあたりの指導は難しいよねっていう話にもなりました。
もっとこちらも勉強する必要がありそうです。
☆☆☆☆☆☆☆
これ以外にも色々な案を出し合って、決めたことも多いんですけど、全部書こうと思うと、えらいことになってしまうので、このへんにします。
それにしても、教養がある方と話すのは、超刺激的
でも、前にも書いたかもしれませんが、先輩方は教養がありすぎて、私は彼らの話す日本語の語彙が分からないことがありました。
日本語教師なのに・・・(笑)
多分先輩は、私はその語彙を知ってるだろうと思って話してたんだと思いますが、私が無知だから分からなかっただけなんですけど。
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2015年07月27日
日本語学習者は今後、大学進学希望者から介護/看護職希望者って流れになるかも
なんとなく、最近の日本語教育に関する報道を色々見てると、メインの学習者が従来の大学進学希望者から介護/看護希望者っていうかんじの流れになるかもって感じるようになってきました。
これは、今日のニュースです ↓ 。
【アセアニア経済】介護士 日本人上回る合格率 インドネシアEPA8年目
この記事によると、インドネシアのEPAの第7期までの介護福祉士と看護士の候補生の合計は、昨年より91人増えて、1235人ということです。
また、まだまだ改善の余地はあるものの、国家試験の合格率は、
37.2%(2011年度) → 65.4%(2014年度)
になっていて、全受験者の合格率(61.0%)を初めて上回りました。
とはいうものの、現状ではまだまだ日本語教育全体から見ると、こういう学習者の割合は少ないです。
ただ、私は次の2つの趨勢によって、今後は流れが大きく変わってきそうな気がします。
1 少子高齢化がガンガン進み、それに伴って人口減少が加速する
2 日本の大学の優位性が低くなる
1に関しては、2015年1月1日の人口は、前年に比べて27万人減ってます。
これは過去最多で、減少率は0.21%に当たるということです。
さらに追い打ちをかけるように、2015年の高齢化率は、65歳以上で3700万人で、26.0%になってます。
一方、少子化は2015年4月1日現在で、1617万人で過去最少になってます。
そら、国内の人材だけやったら介護する人足らんでしょ
2015年の段階でこんなんやったら、今後はさらにこういう傾向が進展するのは目に見えてます。
つまり、今はまだ介護/看護の外国人の人材の需要がそれほどではなくても、将来的にはさらに伸びる可能性が大いにあります。
それから、日本の大学に留学するっていう価値がどんどん下がっていきます。
国立大の授業料が私大並みに値上げ?これ、留学生どないなるん?
今までは、日本より貨幣価値の低い国、例えば従来なら中国、今ならベトナムといった国の留学生が、日本での稼ぎとともに、日本の大学に留学した事実がハクをつけるっていうことにもなってたから、日本の大学に留学することの価値は大きかったです。
でも、今はぶっちゃけどうでしょうか?
日本人に人気が無くて受験者が集まらないから留学生にかなり有利な条件(ありえないような授業料減免など)を与えて、必死で学生数を確保しようとしている大学などもあります。
まぁ私は遅かれ早かれ、こういう大学は潰れるだろうとは思いますが。
それから、今の日本政府の、国公立大学の人文学部系の学部を廃止するみたいなことを画策しているっていうのも、大きく影響しそうです。
私は最初にこのニュースを知ったときには、
「あ、やっぱり大学っていうシステムは、日本文化や日本人には合わなかったんだ」
っていう感想を持ちました。
なぜかというと、大学の人文学部系の学問は、もともとヨーロッパの「哲学」から派生したもので、日本にはこの「哲学」っていう概念が最初から存在してないって思ったからです。
まぁ、この方策がどうなるかは分かりませんが、今の文科省の動きを見てると、政府の思惑通りに動いていきそうな気もします。
で、そうなると、留学生が日本の大学に行きたいっていうインセンティブが少なくなるのは必至。
私立大学でいいんなら問題は無いんですけど、今の日本の大学に留学したがる人って、やっぱベトナムとか日本と比べて貨幣価値が低い国の人が多くなり、そうすると必然的に学費がちょっとでも安い国公立大学に行きたがる学生が多くなります。
とすると、影響大です。
日本の大学教育がそんなカンジなんやったら、わざわざ日本の大学に進学するより、他の国の大学に進学した方がいいって思う人も少なからず出てきます。
さて、日本語学校は今後どうなるんでしょう?
戦略的に運営しようと思うなら、経営者などトップの人は、少なからず先見性を持った人でないと、これからはかなり苦しい運営を迫られそうです。
ほな、さいなら!
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これは、今日のニュースです ↓ 。
【アセアニア経済】介護士 日本人上回る合格率 インドネシアEPA8年目
この記事によると、インドネシアのEPAの第7期までの介護福祉士と看護士の候補生の合計は、昨年より91人増えて、1235人ということです。
また、まだまだ改善の余地はあるものの、国家試験の合格率は、
37.2%(2011年度) → 65.4%(2014年度)
になっていて、全受験者の合格率(61.0%)を初めて上回りました。
とはいうものの、現状ではまだまだ日本語教育全体から見ると、こういう学習者の割合は少ないです。
ただ、私は次の2つの趨勢によって、今後は流れが大きく変わってきそうな気がします。
1 少子高齢化がガンガン進み、それに伴って人口減少が加速する
2 日本の大学の優位性が低くなる
1に関しては、2015年1月1日の人口は、前年に比べて27万人減ってます。
これは過去最多で、減少率は0.21%に当たるということです。
さらに追い打ちをかけるように、2015年の高齢化率は、65歳以上で3700万人で、26.0%になってます。
一方、少子化は2015年4月1日現在で、1617万人で過去最少になってます。
そら、国内の人材だけやったら介護する人足らんでしょ
2015年の段階でこんなんやったら、今後はさらにこういう傾向が進展するのは目に見えてます。
つまり、今はまだ介護/看護の外国人の人材の需要がそれほどではなくても、将来的にはさらに伸びる可能性が大いにあります。
それから、日本の大学に留学するっていう価値がどんどん下がっていきます。
国立大の授業料が私大並みに値上げ?これ、留学生どないなるん?
今までは、日本より貨幣価値の低い国、例えば従来なら中国、今ならベトナムといった国の留学生が、日本での稼ぎとともに、日本の大学に留学した事実がハクをつけるっていうことにもなってたから、日本の大学に留学することの価値は大きかったです。
でも、今はぶっちゃけどうでしょうか?
日本人に人気が無くて受験者が集まらないから留学生にかなり有利な条件(ありえないような授業料減免など)を与えて、必死で学生数を確保しようとしている大学などもあります。
まぁ私は遅かれ早かれ、こういう大学は潰れるだろうとは思いますが。
それから、今の日本政府の、国公立大学の人文学部系の学部を廃止するみたいなことを画策しているっていうのも、大きく影響しそうです。
私は最初にこのニュースを知ったときには、
「あ、やっぱり大学っていうシステムは、日本文化や日本人には合わなかったんだ」
っていう感想を持ちました。
なぜかというと、大学の人文学部系の学問は、もともとヨーロッパの「哲学」から派生したもので、日本にはこの「哲学」っていう概念が最初から存在してないって思ったからです。
まぁ、この方策がどうなるかは分かりませんが、今の文科省の動きを見てると、政府の思惑通りに動いていきそうな気もします。
で、そうなると、留学生が日本の大学に行きたいっていうインセンティブが少なくなるのは必至。
私立大学でいいんなら問題は無いんですけど、今の日本の大学に留学したがる人って、やっぱベトナムとか日本と比べて貨幣価値が低い国の人が多くなり、そうすると必然的に学費がちょっとでも安い国公立大学に行きたがる学生が多くなります。
とすると、影響大です。
日本の大学教育がそんなカンジなんやったら、わざわざ日本の大学に進学するより、他の国の大学に進学した方がいいって思う人も少なからず出てきます。
さて、日本語学校は今後どうなるんでしょう?
戦略的に運営しようと思うなら、経営者などトップの人は、少なからず先見性を持った人でないと、これからはかなり苦しい運営を迫られそうです。
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2015年07月22日
日本語教師の無駄な思考を効率化する方法と、「私はAが~たいです」っていう構文
先日、ライフハックとして ↓ のエントリを書きました。
日本語教師のためのライフハック術 1 時間管理
でも、日本語教師特有の(?)無駄な思考に時間を費やしてるパターンも思い出したので、今回のエントリに書きます。
☆☆☆☆☆☆☆
よく、教務室で、先生方が日本語の文法について話し合ってるのが聞こえてきます。
ただ、その中には私が個人的に
「そんなん話し合ったところで、意味ないんちゃう?」
って感じる会話があります。
その例が
私はAが~たいです
っていう構文。
何が無駄な話し合いかっていうと、
「Aが」の部分が「Aを」になるのは誤用なのか、あるいは誤用でないとする場合、それを説明するかどうか
っていう議論。
ん~、私こういう話を聞く度に、申し訳ないけど、イタいなぁって思っちゃう(ごめんなさい)。
なぜかというと、この構文のポイントはそんなとこじゃないから。
私見ですが、この構文のポイントは、
動詞を形容詞化して、形容詞と同様の使い方をする
ことです。
だから、
・東京は人が多いです。
・田中さんは鼻が高いです。
のように、
Aにあたる部分の後の助詞は、原則的に「が」になるってことを教えるべき部分
なんです。
もちろん、「を」になる場合もあります。
それは、Aの名詞と~に入る動詞の結びつきの弱い場合です。
例えば、
・私は今日カレーが食べたいです。
っていう文の場合、「カレー」っていう料理名を聞くと、パッと「食べる」っていう動詞が浮かびます。
これが、名詞と動詞の結びつきが強いっていうこと。
でも、
・私は今日部屋が掃除したいです。
っていうのは不自然に感じます。
それは、「部屋」っていう名詞を聞いて、すぐに「掃除する」っていう動詞が連想しにくい、つまり、名詞と動詞の結びつきが弱いから。
で、この「を」になる場合を学生に説明するかしないかについては、私は絶対説明すべきだと考えます。
なぜなら、こういうのってレアケースではなく、学生が普通に日本で生活してたら接触する確率が高いから。
逆に「が」しか説明してなかったら、学生が「を」が使われてる文に触れたときに混乱してしまいます。
だから、「を」になるのはこういう場合っていうだけで、原則的には「が」になるっていう話。
言い換えると、基本的にこの構文では「が」になるけど、例外的に名詞と動詞の結びつきが弱い場合は「を」になることもありますよ、って教えるべき項目です。
要するに助詞が「が」になるのか「を」になるのかは大して重要ではない、些末なことなんです。
にもかかわらず、このことをめぐって、延々と話し合いを続けてる・・・
そら、時間がいくらあっても足りないだろうなと。
で、この「私はAが~たいです」っていう構文はただの例で、他にもこういうパターンはいっぱいあると思います。
この場合は教師同士の会話ですけど、こういう思考の人は、教案を作るときもこういうことを考えて、それに時間を費やしてるっていうことは想像にかたくありません。
だから、こういう人を何かに誘って、「時間無いから」っていう理由で断られてる、その人の家族や友達、恋人の気持ちを考えるとね~
心が痛みます。
☆☆☆☆☆☆☆
だから、私は文法や文型を分析する時には、
1 まず自分で例文をたくさん考える
2 その例文を見て色々考える
3 そこから浮かび上がってきた共通点やパターンを把握する(その際に、意味や使い方が複数ある場合は分類する)
4 「この文法/文型はこれがポイントだ!」っていう判断をする
っていう作業をすべきだと考えます。
で、その後、一つ一つの例や例外などについて考えるべき。
つまり、最初から微妙な文を誤用かどうか考えるところから始めるんじゃなくて、大枠で考えた後でその文法の原則のポイントから考えて、どうなのか?っていう思考の順序にするのが大事ってこと。
まぁ、経験がそこまで無い先生だと、この作業は時間がかかると思いますが、逆にこの作業をずっと積み重ねていけば、微妙な文が出てきても、その都度頭を悩ませて時間をかけなくても済みます。
つまり、考える時間を減らせるってこと。
こうすれば、文法分析を効率化できます。
なんていうか、もう色々効率化して、せわしない生活から脱却しましょうよ
そして、そろそろ無駄なことに頭を使うのはやめて、もっと大事なことについて思考したほうがいいんちゃう?とも思います。
なんか、日本語教師って細かいところばっかり考えて、ホンマに考えなアカンことを疎かにしてるって感じます。
ホンマに考えなアカンことについては、またエントリに書きます。
ほな、さいなら!
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日本語教師のためのライフハック術 1 時間管理
でも、日本語教師特有の(?)無駄な思考に時間を費やしてるパターンも思い出したので、今回のエントリに書きます。
☆☆☆☆☆☆☆
よく、教務室で、先生方が日本語の文法について話し合ってるのが聞こえてきます。
ただ、その中には私が個人的に
「そんなん話し合ったところで、意味ないんちゃう?」
って感じる会話があります。
その例が
私はAが~たいです
っていう構文。
何が無駄な話し合いかっていうと、
「Aが」の部分が「Aを」になるのは誤用なのか、あるいは誤用でないとする場合、それを説明するかどうか
っていう議論。
ん~、私こういう話を聞く度に、申し訳ないけど、イタいなぁって思っちゃう(ごめんなさい)。
なぜかというと、この構文のポイントはそんなとこじゃないから。
私見ですが、この構文のポイントは、
動詞を形容詞化して、形容詞と同様の使い方をする
ことです。
だから、
・東京は人が多いです。
・田中さんは鼻が高いです。
のように、
Aにあたる部分の後の助詞は、原則的に「が」になるってことを教えるべき部分
なんです。
もちろん、「を」になる場合もあります。
それは、Aの名詞と~に入る動詞の結びつきの弱い場合です。
例えば、
・私は今日カレーが食べたいです。
っていう文の場合、「カレー」っていう料理名を聞くと、パッと「食べる」っていう動詞が浮かびます。
これが、名詞と動詞の結びつきが強いっていうこと。
でも、
・私は今日部屋が掃除したいです。
っていうのは不自然に感じます。
それは、「部屋」っていう名詞を聞いて、すぐに「掃除する」っていう動詞が連想しにくい、つまり、名詞と動詞の結びつきが弱いから。
で、この「を」になる場合を学生に説明するかしないかについては、私は絶対説明すべきだと考えます。
なぜなら、こういうのってレアケースではなく、学生が普通に日本で生活してたら接触する確率が高いから。
逆に「が」しか説明してなかったら、学生が「を」が使われてる文に触れたときに混乱してしまいます。
だから、「を」になるのはこういう場合っていうだけで、原則的には「が」になるっていう話。
言い換えると、基本的にこの構文では「が」になるけど、例外的に名詞と動詞の結びつきが弱い場合は「を」になることもありますよ、って教えるべき項目です。
要するに助詞が「が」になるのか「を」になるのかは大して重要ではない、些末なことなんです。
にもかかわらず、このことをめぐって、延々と話し合いを続けてる・・・
そら、時間がいくらあっても足りないだろうなと。
で、この「私はAが~たいです」っていう構文はただの例で、他にもこういうパターンはいっぱいあると思います。
この場合は教師同士の会話ですけど、こういう思考の人は、教案を作るときもこういうことを考えて、それに時間を費やしてるっていうことは想像にかたくありません。
だから、こういう人を何かに誘って、「時間無いから」っていう理由で断られてる、その人の家族や友達、恋人の気持ちを考えるとね~
心が痛みます。
☆☆☆☆☆☆☆
だから、私は文法や文型を分析する時には、
1 まず自分で例文をたくさん考える
2 その例文を見て色々考える
3 そこから浮かび上がってきた共通点やパターンを把握する(その際に、意味や使い方が複数ある場合は分類する)
4 「この文法/文型はこれがポイントだ!」っていう判断をする
っていう作業をすべきだと考えます。
で、その後、一つ一つの例や例外などについて考えるべき。
つまり、最初から微妙な文を誤用かどうか考えるところから始めるんじゃなくて、大枠で考えた後でその文法の原則のポイントから考えて、どうなのか?っていう思考の順序にするのが大事ってこと。
まぁ、経験がそこまで無い先生だと、この作業は時間がかかると思いますが、逆にこの作業をずっと積み重ねていけば、微妙な文が出てきても、その都度頭を悩ませて時間をかけなくても済みます。
つまり、考える時間を減らせるってこと。
こうすれば、文法分析を効率化できます。
なんていうか、もう色々効率化して、せわしない生活から脱却しましょうよ
そして、そろそろ無駄なことに頭を使うのはやめて、もっと大事なことについて思考したほうがいいんちゃう?とも思います。
なんか、日本語教師って細かいところばっかり考えて、ホンマに考えなアカンことを疎かにしてるって感じます。
ホンマに考えなアカンことについては、またエントリに書きます。
ほな、さいなら!
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2015年07月21日
再び初めての学校で初授業してきた!フィリピンからのEPAで看護師を目指す人達
今日も初めての学校で初授業してきました!
今年2発目です。
この学校には、ずいぶん前から仲良くして下さってる先生も行っていて、色々噂にはよく聞いてたところです。
そして、ここは厳密にいうと日本語学校ではありません。
学習者は留学生ではなく、企業の研修や、インドネシアなどのEPAで、看護師や介護士になるための日本語教育を行うところです。
だから、かなりパラダイムシフトしないといけません。
とはいっても、使ってる教科書は、初級は「みんなの日本語」、中級は「新日本語の中級」なんですが・・・
で、面接に行って、初めて校舎を見た時にはのけぞりました
ホテルやん、ここ
って感じです。
一応合格して、研修の時に全館案内されたんですが・・・
広っ
ここロビーです(これでも実際の半分くらい)
下手したら迷子なるかも、って思いました。あとは、食堂。
こんなカンジです。
マジでもう、ちょっとしたホテルやん
で、特徴的なのがこれ
インドネシアなどからイスラム教の人も来るので、そういう人のための専用の電子レンジ。
いわゆる「ハラール」用ですね。
学習者は100%学校に併設された宿泊施設で生活するため、イスラム教徒用のトイレもあります。
今まではずっと一般的な日本語学校に勤務してたんで、かなりカルチャーショックを受けました。
☆☆☆☆☆☆☆
で、初授業はというと、初めてにしてはまぁまぁといったとこでしょうか?
EPAのクラスなので、看護の専門的なことをやるのかと思ってましたが、それは午後の授業だけで、午前はまぁ一般的な日本語を教えるっていうカリキュラムでした。
私が担当するクラスは全員がフィリピン人で、18人・・・
さすがに宿題のチェックは大変でした
で、この学生達なんですが、今まで教えた学生の中で、1番反応が良くて、かつ1番配慮ができる人達
授業前に、準備も終わってボーッとしてたら、背後から「〇〇先生、いらっしゃいますか?」との声が・・・
初授業やのにどないしたんやろ?とか思いながら、「はい、私です」って答えたら、「お荷物あれば、お持ちします」
ええっ
未だ曾てそんなん言われたことない
ただ、「先生、荷物持ってあげましょうか?」とか(めっちゃ恩着せがましいんですけど)、私がその学生の、大学に提出する日本語能力証明書(その学生の日本語能力や学習態度などを記述する書類)を書く立場で、その学生があからさまに私の荷物を持ちたがるってことはありましたけど・・・
休み時間になる度に、ホワイトボードを消してくれたりとかもしました。
授業中、こちらの説明に、いちいち「へぇ~!」ってカンジで頷きながら聞いてくれたりとか。
このクラスずっと教えたい
私の授業のメインは読解だったので、なかなか彼らが喋っている日本語を聞く機会が、今回の授業内では無いな~って思ってたのもあって、授業の冒頭に自己紹介をしてもらいました。
私、この手をよく使います。
学生の会話力を知りたいときに、特に学期始めに一人ずつ自己紹介をさせたり、抱負を語ってもらったりするっていう手です。
私の教え子の中で、「そういえば」って思い当たる人は、私はその時、あなたの発音、アクセント、イントネーション、拍感覚(「っ」や「ん」や「う」がきちんと一拍取れてるかどうか)、構文力、文法力などを実はチェックしてたんです(笑)
まぁ、どんなことを考えてるか、何に興味があるかってことも、もちろん知りたかったんですけどね。
今回は皆それなりに上手に出来てたと思います。
☆☆☆☆☆☆☆
仕事が終わって、電車に乗ってたら、偶然前の学校で最後に教えてたクラスの学生にばったり会いました。
最近、偶然教え子に会うって減ってたんで、めっちゃびっくりしました。
で、お互いの近況報告をし合ったりしました。
彼女によると、大学は結構レポートとかが大変で、日本語の授業がオモンないそうです。
オモンないっていうか、役に立つかどうかよく分からないとのこと。
ん~大学側もね~留学生欲しいんやったら、もっと色々頑張らないといけないこと、いっぱいあるんちゃうの?とかって思いますね~
彼女も、このブログを読んでくれてるそうです。
こういうの嬉しいですね
それでちょっと思ったのが、これ留学生も読んでくれてるんやったら、もうちょっと意識的に、N2とかN1の文型とか入れ込んでいってもエエかなってこと。
特にN1って合格したら忘れる人が多いので、復習も兼ねて読めるっていうね(笑)
ほな、さいなら!
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今年2発目です。
この学校には、ずいぶん前から仲良くして下さってる先生も行っていて、色々噂にはよく聞いてたところです。
そして、ここは厳密にいうと日本語学校ではありません。
学習者は留学生ではなく、企業の研修や、インドネシアなどのEPAで、看護師や介護士になるための日本語教育を行うところです。
だから、かなりパラダイムシフトしないといけません。
とはいっても、使ってる教科書は、初級は「みんなの日本語」、中級は「新日本語の中級」なんですが・・・
で、面接に行って、初めて校舎を見た時にはのけぞりました
ホテルやん、ここ
って感じです。
一応合格して、研修の時に全館案内されたんですが・・・
広っ
ここロビーです(これでも実際の半分くらい)
下手したら迷子なるかも、って思いました。あとは、食堂。
こんなカンジです。
マジでもう、ちょっとしたホテルやん
で、特徴的なのがこれ
インドネシアなどからイスラム教の人も来るので、そういう人のための専用の電子レンジ。
いわゆる「ハラール」用ですね。
学習者は100%学校に併設された宿泊施設で生活するため、イスラム教徒用のトイレもあります。
今まではずっと一般的な日本語学校に勤務してたんで、かなりカルチャーショックを受けました。
☆☆☆☆☆☆☆
で、初授業はというと、初めてにしてはまぁまぁといったとこでしょうか?
EPAのクラスなので、看護の専門的なことをやるのかと思ってましたが、それは午後の授業だけで、午前はまぁ一般的な日本語を教えるっていうカリキュラムでした。
私が担当するクラスは全員がフィリピン人で、18人・・・
さすがに宿題のチェックは大変でした
で、この学生達なんですが、今まで教えた学生の中で、1番反応が良くて、かつ1番配慮ができる人達
授業前に、準備も終わってボーッとしてたら、背後から「〇〇先生、いらっしゃいますか?」との声が・・・
初授業やのにどないしたんやろ?とか思いながら、「はい、私です」って答えたら、「お荷物あれば、お持ちします」
ええっ
未だ曾てそんなん言われたことない
ただ、「先生、荷物持ってあげましょうか?」とか(めっちゃ恩着せがましいんですけど)、私がその学生の、大学に提出する日本語能力証明書(その学生の日本語能力や学習態度などを記述する書類)を書く立場で、その学生があからさまに私の荷物を持ちたがるってことはありましたけど・・・
休み時間になる度に、ホワイトボードを消してくれたりとかもしました。
授業中、こちらの説明に、いちいち「へぇ~!」ってカンジで頷きながら聞いてくれたりとか。
このクラスずっと教えたい
私の授業のメインは読解だったので、なかなか彼らが喋っている日本語を聞く機会が、今回の授業内では無いな~って思ってたのもあって、授業の冒頭に自己紹介をしてもらいました。
私、この手をよく使います。
学生の会話力を知りたいときに、特に学期始めに一人ずつ自己紹介をさせたり、抱負を語ってもらったりするっていう手です。
私の教え子の中で、「そういえば」って思い当たる人は、私はその時、あなたの発音、アクセント、イントネーション、拍感覚(「っ」や「ん」や「う」がきちんと一拍取れてるかどうか)、構文力、文法力などを実はチェックしてたんです(笑)
まぁ、どんなことを考えてるか、何に興味があるかってことも、もちろん知りたかったんですけどね。
今回は皆それなりに上手に出来てたと思います。
☆☆☆☆☆☆☆
仕事が終わって、電車に乗ってたら、偶然前の学校で最後に教えてたクラスの学生にばったり会いました。
最近、偶然教え子に会うって減ってたんで、めっちゃびっくりしました。
で、お互いの近況報告をし合ったりしました。
彼女によると、大学は結構レポートとかが大変で、日本語の授業がオモンないそうです。
オモンないっていうか、役に立つかどうかよく分からないとのこと。
ん~大学側もね~留学生欲しいんやったら、もっと色々頑張らないといけないこと、いっぱいあるんちゃうの?とかって思いますね~
彼女も、このブログを読んでくれてるそうです。
こういうの嬉しいですね
それでちょっと思ったのが、これ留学生も読んでくれてるんやったら、もうちょっと意識的に、N2とかN1の文型とか入れ込んでいってもエエかなってこと。
特にN1って合格したら忘れる人が多いので、復習も兼ねて読めるっていうね(笑)
ほな、さいなら!
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