2018年06月

2018年06月30日

【祝】総訪問者数30万人突破&やらなくていいことを続けること

いや〜気がついたら、総訪問者数が30万人を突破してました。

パチパチパチ

それもこれも、読んでくださってるあなたのおかげです。

ありがとうございます。


このブログは2015年1月にスタートしたので、約3年半続けてることになります。

もう3年半か〜とも思うし、まだ3年半か〜とも思います。


今回は、ちょっと最近思うところもあるので、ブログを続けていることに関係がある「やらなくてもいいことを続ける」ってことについて書いてみます。


☆☆☆☆☆☆☆


今回のエントリのきっかけは総訪問者数30万人突破ってことなんですけど、「続ける」ってことに関しては最近ずっと考えてました。


というのも、現在2拠点生活の1つの備前市で去年行われてた暮らしカレッジというものが 今年は行われないってことを、市の職員さんに聞いたから。

こういう取り組みって、移住者とか移住希望者にとって、超貴重な枠組みになりえます。

まあ色んな事情はあるんでしょうが、こういうのって1年で終わりじゃなくて続けないと成果が出ないことが多いんですよね。


それともう一つは、私より後にブログを始めた日本語教師の方のブログが、まあまあ早い段階で更新をストップしてることも、私が「続ける」ことについて考える理由になりました。

もったいないな〜と。


ブログを書くっていうのは義務ではなく、全然やらなくてもいいことなんです。

だからこそ、続けにくい。

相当前のエントリ(日本語教師のためのライフハック術 1 時間管理)ですが、この中の第Ⅱ領域の「重要度は高いけど緊急性は無い」っていうのにブログ執筆は該当し、さらに言い換えると「やらなくてもいいけど、長期的に見るとやったほうがいいこと」なんですよね。

例えば、

  1. 将来のための勉強
  2. 健康やダイエットのための運動
  3. SNSやブログなどでの発信
  4. 人間関係づくり
  5. 家族や友人との時間の共有

などが、それにあたるでしょうか。


☆☆☆☆☆☆☆


私は最近、この領域を続けられるかどうかが、将来的に自分が受け取るモノを左右するんじゃないのかな、と思い始めています。

受け取るモノっていうのは、金銭に限らず色んな知識や経験も含みます。

 ブログを続けていることによって色々なお話もいただけるようになりましたし、Twitter方面でもTwitterをやっていなかったら絶対繋がれないような人と繋がれたりもします。

で、多分これは途中でやめてなかったから。


また、私が勉強会を主催していなかったら絶対知り合えなかった先生とも知り合えるのに加えて、勉強会を介してそれまでは全く接点の無かった先生同士が知り合えたりもしてます。

これも、私が途中で勉強会をやめてしまっていたら起きなかった現象です。


で、何か始めても続かないって人は多分その目標が高すぎるので、その目標を下げて「このレベルでOK」ってしてしまうほうが長続きするんじゃないですかね?

高い目標を掲げて長続きしないよりは、目標を低くしてずーっと続けるほうが価値が高いです。


それと、また最近すごく感じるのは、やらなくてもいいことを続けるってことは、それだけで他者との差別化になるんじゃないのかなってこと。

自らの競争力の向上に繋がります。


日本語学校という組織の中だけの評価で満足している人は別ですが、そうじゃなくてマーケットでの自分の価値を考えている人は、とりあえず「続ける」ってことから始めてみてはいかがでしょうか?


ほな、さいなら!


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akky_san at 19:31|PermalinkComments(0)ブログ | 運営

2018年06月29日

本来は自分が行う作業をプロに外注するっていう発想

私は放っておくとすぐに思考停止するので、今回も「今までも自分で行ってきたから」っていう理由で、時間が少ないにもかかわらず自分で仕事を抱え込んでしまってました。

その仕事とは何かというと、「漢字マスター N2」の練習帳づくりです。


以前、こちらのエントリ(→漢字教材のデメリットが、ベテラン教師の提案で一転してメリットに!)でも書きましたが 、去年は漢字の授業で

漢字ビギナーズ → 漢字マスター N2

という順番で使用していて、私はこのブログに書いてないとは思うんですが、漢字ビギナーズを使っていた時に「漢字練習帳」を作成してました。

どういうものかというと、一番左の欄にその漢字をこちらで書いておいて、その隣に上下2段の欄を空けておきそれぞれ音読みと訓読みを学生が書けるようにしておきます。そして、その隣に3マスの空欄を設け授業中に学生がその漢字を3つ練習で書く。一番右に空欄を大きめに取り、教師が提示したその漢字が含まれている語彙をメモする。

ちょっと言葉だけの説明だと分かりにくいですね・・・

絵に描くとこんなカンジ。

漢字練習帳の絵


分かります?

で、文法クラスのご担当の先生方が私の知らない間に話し合いをなさり、次に使う漢字マスターで練習帳を作った方がいいんじゃないかってことになり、私がそれを作成することに。 

ところが、実は漢字ビギナーズで作った漢字練習帳のデータが、とある理由で残ってないんです。

なので、漢字ビギナーズのデータが残っていれば、漢字を入れ替えるだけで簡単にできるはずなんですが、0からのスタートに。

ほんで、今あんまりそういうことに割いてる時間が無くて・・・


それで思いついたのが、外部に作業を委託するってこと。

同時に思い出したのが、備前市にある大西商店印刷部のこと。
 ↓ は大西商店印刷部のパンフレットです。

大西商店印刷部 パンフレット


先日、私個人の名刺を作ってもらったお店です。

私がその仕事を依頼したのは、「消費はできるだけ備前市で」って思ってるから。


なので、私が漢字練習帳の作成を依頼すれば、

  1. 地元企業での消費ができる
  2. 私の作業が減る(=可処分時間が増える)

っていうメリットが2つ生まれ、一石二鳥です。


というわけで、今日早速お邪魔してきました。


お話をすると、快く引き受けてくれました。

ただ、一つ私の想定に無かったのが、「意外と時間がかかる」ってこと。

土日が定休日ということで、早くても来週の水曜日に完成ってことでした。

私の思いつくタイミングが若干遅かった・・・


お店の人と話し合った結果、最初の2〜3ページは私にデータを送ってもらい、授業ではプリントとして使用。

で、冊子完成後に大阪に送ってもらう、という段取りに。

話している時に技術者のおっちゃんから「描く練習のマスの一つに、うっすらグレーの点線の漢字(なぞって練習するための)を入れることもできるけど」と提案され、それでお願いしました。

これ、個人でパソコンでやろうと思っても、なかなかできないんじゃないかと。

やっぱプロと素人では、できることの範囲が全く違いますからね〜


これなら、私が以前作ろうとして挫折した「へん」や「つくり」のどっちかだけが書いてあって、その隣に縦長の長方形の欄を作って、漢字を完成させるテストもお願いできるかもしれません。

こちらのエントリ(→来年度の非漢字圏のクラスで漢字ビギナーズの前段階として使える教科書見つけた!)にも書いた「にほんご漢字トレーニング」にもそういう問題は乗っているんですが、やっぱり漢字マスターでもそのテストを作りたかったんですよね。

 
また今度月曜日にお邪魔するので、その時にでも色々聞きたいと思っています。


※ 2018.7.9 追記

本日、大西商店印刷部さんにお伺いして、現物を受け取って来ました。

今、実物が自宅にあるんですけど、ちゃんと包装紙に包まれているのでまだ出して実際には見てはいませんが、既にサンプルはメールでいただいているので、クオリティは保証されています。

で、そのお値段なんですが、いくらだと思いますか?

表紙 + 48P で、20部です。

これ、17000円 + 消費税です。


安いですか?高いですか?


私はもっといくんじゃないかと思っていたので、想像よりも安く感じました。


それで、一つ思ったのは「外注化すると、自分の作業の時給が分かる」ってこと。

これ、何がいいのかというと「マネタイズの練習になる」から。

例えば、フリーランスになったとして報酬を受け取る時に、相手が提示してくれればそれでいいんですけど、自分で提示しないといけない時には自分の「特定の作業の時給」を知っておく必要があります。

私のところにもちょくちょく色々な依頼が入って来ていて、この知識の必要性を強く感じます。

マネタイズの練習には、「自分が提供するものをプライシングしてみる」のが一番いいのですが、それはまだハードルが高いって人にはこの方法がオススメ。


それと、もう一つ。

これを知っておけば、「外注化した方がおトクなのか、自分でやった方が合理的なのか」の判断ができるようになります。

上の漢字練習帳の例で書くと、自分でやったら17時間かかる人はこの作業をしている時に時給は1000円です。

で、実際の時給が1000円より多ければ、外注化した方がいいということになります。

そっちの費用より時間換算したら稼げてるわけだから。


何もかも自分でやるというのは一見コストが安くなりそうですが、実際はその中に苦手な作業などが入り込みやすくなり、そうすると時間がかかることになり生産性が下がる、というパターンになりやすいんですよね。

なので、やっぱり「自分はこれ、苦手だな」っていうものはできるだけ外注化した方が長い目で見ればメリットが大きいです。

苦手なことより、やってて楽しいことの方に時間を使いたいものです。

 
ほな、さいなら!


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2018年06月28日

学生の「その動詞が自動詞か他動詞かを判断する方法」がガチでアレだったので彼らに話した別の方法

このエントリ(→自他動詞関連で自分で考える問題をやらせたら、解答が若干カオスだった)の時から、まだずっと自動詞・他動詞を教えてて全く進んでない現状っていうね。

で、この時のプリントの答え合わせとフィードバックをしてたんです。今日。

でも、あまりにも間違えるので、

私:その動詞が自動詞なのか他動詞なのかって、どうやって判断してるの?

って聞いてみました。


すると、

学生:動詞の前に「が」が来るか、「を」が来るか?

私:それって、動詞の前に「が」が来たら自動詞、「を」が来たら他動詞って判断するってこと?

学生:はい。

私、(うわー、そら間違うわ)などと思いつつも、


私:じゃー例えば、『私が買った本』とかだと、前に「が」が来てるから「読んだ」は自動詞であるってこと?

学生:はい。


私、やっぱりそうなんや!でも、まともに『はい』って言われるとショック大きいな、と感じました。


私:じゃー「それ取って。」とか、助詞が無い場合どう判断するの?

学生:・・・・・

私:・・・・・


うーん、彼らはその文の構造とか全く考えずに、思考停止した状態で「が」があったら自動詞、「を」があったら他動詞って判断してきたってことなんですよね。

やっぱりこのことからも、今まであまり日本語教育の文脈では重視されてなかった「文の構造」が、改めて大切だって認識を私はしました。

それから、まだあまり初級を教えた経験が無い日本語教師は、実際に学生が言ったような説明をしているかも、とも思いました。


☆☆☆☆☆☆☆


ここまでで、どうして彼らが自他動詞で間違えるのかの理由の一つがはっきりしました。

そこで、

私:その文の動詞の前に実際にどんな助詞があるかじゃなくて、

その動詞は「目的語 + を」とセットにできるかどうかで判断してください


って話しました。


おそらく、この判断のやり方だと彼らもイメージしやすいだろうし、より正確に判断できると考えたから。

で、たたみ込むように例を次々に挙げていった結果、全員とは言わないまでも大方「どういう基準で判断すればいいか」っていうのは分かってくれたように見えました。


その時にふと頭に浮かんだのが、「一見他動詞っぽい自動詞」のこと。

例えば、「遊ぶ」とか「乗る」とか「参加する」とか。

これらの動詞を使う時って、留学生はよく「ヲ格」を使いません?

車を乗る、とか。


今日は時間がなくて、この部分はサラッと説明してしまったので、また次回念押しします。


というわけで、来週行う授業内容としては、

  1. 自動詞と他動詞の概念をイメージ化して提示する
  2. 他動詞っぽい自動詞についてもうちょっと深く説明する

ということをやります。

1に関しては、できたら iPad とかでシンプルなアニメーションでも作って説明できれば、と考えています。

とはいうものの、私自身アナログ側の人間なんで、どこまでできるか分かりませんが。


でも、今まで全く理解できなかった学生がたちどころに理解できるような、一目瞭然なアニメーションができたら note などで販売するかもしれません。


それにしても、いつまで授業でやることになるんだろ?自動詞と他動詞。

それともう一つ思ったのが、今日の授業のように「私が学生に質問して出てきた内容を聞いてから、それに応じて授業を構築する」っていうスタイルが私の中で定着しそう、ってこと。


自動詞と他動詞をうまいこと使ってくれるようになればいいな。


ほな、さいなら!


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akky_san at 19:36|PermalinkComments(0)授業内容 | 文法

2018年06月26日

自他動詞関連で自分で考える問題をやらせたら、解答が若干カオスだった

日本留学試験(EJU)も終わり、試験までは後回しにされていた文法をじっくり時間をかけてやってみました。

今日は、自他動詞。

自他動詞の初級での扱いについて私の個人的な見解は異なるんですが、今回は学生たちがほとんどそう習ってきたと思ったため、自動詞と他動詞の有対(「開く・開ける」、「集まる・集める」などなど)のものを中心に復習をすることに。

 
最初はいわゆる絵カードを小さくしたものの下に、そのカードが意味する自動詞と他動詞を書かせました。

まず第一段階ってことですかね。

ここで、私の想像以上に時間がかかっていたので、嫌な予感はしてました。


で、第二段階として、選ぶ問題。

因みに、このとき使ったのがこちら。

Amazon




楽天
レベルアップ日本語文法中級 英・中・韓文法用語語彙訳付 [ 許明子 ]
レベルアップ日本語文法中級 英・中・韓文法用語語彙訳付 [ 許明子 ]


なぜこれを使っているかというと、 導入(いわゆる日本語教育の初級の導入とは違い、あくまでその文法への入り口的な意味合い)で使っているためそっちが使えず、

  1. 文法項目別になっていて
  2. 問題のバリエーションが豊富

だからです。 


で、この選ぶ問題にも思いの外時間がかかってしまいました。


問題の部分。

「文作り」っていう設問があり、文脈から判断して自動詞か他動詞かを書き入れる問題。

例えば、こんな感じ。

母親:テレビを見ながら勉強できないでしょ。勉強するときは、(     )なさい。

さすがにこの問題はまあまあ出来てました。 

次の問題。

母親:ケーキが(      )ましたよ。 子ども:やったー!

これ、どんな間違いが出てくると思いますか? 

そうです!

「焼き」です。

でもまあ、この「焼き」とか「作り」あたりの間違いはまだマシ。

上記の間違いが圧倒的に多かったんですが、他には

  • 出し
  • のこって
  • 作成し
  • おえり(?)

などの答えが。 


次の問題は、彼らの間違いの要素が多すぎて、フィードバックでどこから手をつけたらいいのか分からないレベル。

A:やっと来月、引越しするんだ。 B:そうなの?いい部屋(    )、よかったね。

どうでしょう? 

多かった答えは「見つかた」です。

この間違いも要素は2つあって、

  1. 活用形が不正確
  2. 活用形の意味が分かってない(読点の前なのにタ形)

です。 

で、さらに輪をかけてる間違いがこちら。

  • 引っ越しした
  • に行く
  • を見つけるんだが
  • を探して
  • を探した
  • を住むか

すごくないですか? 

一番上の間違いなんて、「来月」って言ってるのになぜ引っ越しが終わったことになってるんでしょうか・・・


で、極め付けが次の問題。

あっ、ジュースが(      )そうだよ。気をつけて!

これ、ムズいですよね?

特に語彙を知らない人にとっては。 

「こぼれる」って言葉を知らなそうな人多いですもん。このクラス。

ただ、何人かは「こぼれる」使ってましたけど、必死でスマホの辞書を使ってたから知ってたってわけじゃなさそう。


彼らの解答を列挙します。

  • こぼれる
  • 倒れる
  • よこれ
  • 出た
  • ひえる
  • 出る
  • 倒れ
  • 倒された
  • 食まる(?)
  • くされている
  • おいしい

ものすごいことになってます。

よー今まで日本で生きてこられましたね、としか思いません。 


辞書形とかタ形書いてる人は、後ろの「そう」の意味が分かってないし、そもそも文脈読んでますか?っていう答えが多いです。

一応この問題は、先にやった選ぶ問題の動詞を使ってくださいって親切にも教えてくれてるのに、この有様。


これ、私の意図としては自動詞と他動詞が分かっているかどうかを知りたいだけだったのに、日本語が何も分かってないってことが露呈しただけっていうね・・・


次回、何からフィードバックしよう・・・


まあとりあえず、テ形などの活用形からかな。

実は、前にもやったんですけどね。

まあ繰り返しが必要ってことなんですよね。


ほな、さいなら!


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akky_san at 19:10|PermalinkComments(0)授業内容 | 文法

2018年06月19日

今回の大阪の地震で改めて思ったこと

いや〜地震すごかったですね!

今日出勤したら、教務室はその話で持ちきりでした。


で、今回は地震発生から色んなことを見聞きして思ったことなんかを書いていきます。


☆☆☆☆☆☆☆


1 2拠点生活は災害リスクが低い


私、地震が発生した時は岡山県備前市の自宅で寝てました。

前日の夜中に漆喰を塗ってたらスイッチが入ってしまい、結局午前3時ごろまで塗ってたから寝たのが遅くて地震発生時にはスヤスヤ寝てたんです。

で、当然のことながら思ったのは、家が2箇所にあったら災害に遭うリスクは低下するな〜ということ。

もちろんその2箇所で被災するリスクもあることはありますが、それは確率的に低そう。

で、特に岡山県は県内に活断層がほとんどなく、地震発生のリスク自体が低いです。

一方、今回の地震関連の報道で改めて知ったのは、大阪府は活断層だらけだってこと。

今日確か茨木市にお住まいがある先生がおっしゃってたのは、「もう片付ける気にならないくらい部屋が(地震の揺れで)ぐちゃぐちゃになった。」ってこと。 


だから、こういう人は私の周りに多いので書きにくいんですが、「大阪に家を1箇所だけ持ってる人」は相当高いリスクを背負ってることになります。


こういう人は、2拠点生活を一度真面目に考えてみてはどうでしょうか?


私の肌感覚では地方移住って今どんどん拡大してきてる上に空き家も増えてるので、もしかしたら場所によっては良い賃貸物件があるかもしれません。

ちなみに、私が住んでる地域にも空き家が何軒かあるそうです。


2 職住近接は自宅困難リスクが低い


私は、今回の地震の最も大きな混乱は、地震そのものというよりも地震により交通機関がストップし、帰宅困難者があふれたこと、という印象を受けました。

ニュースでも取り上げられていましたが(→【地震】新淀川大橋が歩いて渡る人の渋滞に「橋を渡るのに順番待ちが発生」)、 淀川に架かる新淀川大橋に長蛇の列ができていたようです。

おそらく、この橋の近くの大阪メトロの御堂筋線がストップしたことによって生じた現象かと。

また、帰宅難民はここだけじゃなく大阪駅など他にも色んなところで発生しました。

なので、こういう災害を想定すると、やっぱり職住近接が正解なのかなと。

先ほどの橋の行列の人の中には、(大阪以外の人には距離感がわからないかもしれませんが)吹田市や豊中市にも徒歩で帰る人がいたそうです。

ちょっと普通徒歩では考えられない距離です。


私は幸い、自宅から職場までは地下鉄で2駅程度の距離なので、歩いても30分くらいです。

私の場合はたまたま今の職場が偶然自宅から近かっただけなんですが、これから住まいを決めるかたはこういうリスクも想定して選ばれるといいかも。

また、今の自宅と職場が遠いって人は、引越しするのもアリかなと。

転職より引っ越しの方が、行動のハードルが低いですしね。

だいぶ前に私が書いたエントリです。 → 日本語教師のためのマネーハック術 1住居について考えよう

1と2に関連してますので、よろしかったらどうぞ。


3 シングルインカムはリスクが高い


やっぱり収入源が1つだけっていうシングルインカムは、超ハイリスクだと思うんですよね。

今回の地震関連で、かなり気になったニュースがこちら。

「大阪北部」地震 震度6弱の地域に企業は3万8,322社

中小企業はキビシいでしょうね。

特に体力が無くて自転車操業をやってるところは、資金繰りとか相当難しそうです。


で、もしあなたがこういう企業で働いていたら、会社自体が倒産して無くなってしまう可能性があるわけです。

そして、収入源がその会社だけだとどうなるでしょう?


日本語学校も何%か分かりませんが、個人経営のところが多いですし。


だけど、複数の収入源があれば、まだ凌げるかなと。


シングルインカムだといくら潤沢に貯金があったとしても、入ってくるお金が0になるわけだからいずれ底をつきます。

つまり、貯金額は無収入の生活をいつまで続けられるかに関わるだけ、とも言えます。

これ関連のエントリはこちら。

「日本語教育以外のスキルを身につける」のと「収入源を複数にする」のは日本語を教えるスキルを貶める?


4 組織の判断スキルが重くなってきた


地震発生後の、あなたの勤めている職場の対応はどうでしたか?

ウチの学校は結構すぐに、Googleフォームで安否確認のメールを各講師に出してました。


交通機関が地震発生時に緊急ストップがかかるようになり、脱線事故が無くなったのと同時に車内に閉じ込められたり、止まった場所によっては帰宅困難になるリスクも高まりました。


そして、今度の地震が発生した時間が超ビミョーで、既に出勤で家を出た人とまだ自宅にいた人が混在していたタイミングでした。

そのタイミングで組織としては、かなり迅速に適切な対応をとる判断スキルが必要とされるようになってきたと私は考えます。

既に家を出てしまった人は仕方ありませんが、家に残っている人に対して相当スピーディーに指示を出さないと、本来そういう指示を受けていれば被災せずに住んだ人を被災させてしまうリスクを組織側は持っているわけです。


また、私が今も尚実際にちょっと怖いって思っているのが「余震」です。

そうなると、組織は地震発生後だけでなく「余震」が起きるか否かまで考えた上で、業務を再開するタイミングも判断する必要が出てきます。


この「短い時間で、いかに適切な判断ができるか」ってスキルは相当高度です。

でも、その組織側の判断で従業員の生死が左右されるというのも、また事実です。


5 SNSぎらいが日本社会の足を引っ張る可能性


今回の地震でも、SNSは活躍してくれました。

まあいくつかデマなどもありましたけど。

で、今日学校に出勤して他の先生方が話している内容が聞こえてきたのですが、その中で気になったのがそのデマに触れていた「(デマが飛び交うから)だから私はSNS嫌いやねん!」って言葉。

でもこれって論理的におかしくて、SNSが存在したという理由でデマが拡散したわけではありませんよね?

SNSはその拡散に使われただけで、デマが生まれた原因ではありません。


私のリアルつながりの日本語教師の中には、相当な数の「SNSとか無くてもいい!むしろやらない!」って先生がいます。

SNS断固拒否的な人たち。

私は今回もSNSは役に立ったと考えているのですが、これ逆に考えると「SNSをやっていない人は、(少なくとも)私が役立つ情報だと思う情報を手に入れてない」ってことになります。

それって危険じゃないですか?


私の脳裏には、次のような流れが浮かんでます。


・災害時にもSNS を拒否する人たちがいる

          ↓

・その人たちは貴重で有用な情報を手に入れられないせいで行動できない

          ↓

・障害者や高齢者、子供など、本来まず助けられるべき人たちへの救援の一部がSNSぎらいに割かれる

          ↓

・上記の人たちの救助が遅れたり不十分になったりする

          ↓

・SNSぎらいへの世間の非難が集中する


っていうネガティブな想像ですけど・・・


SNSぎらいの人たちは「私たちは放っておいて!」って言うかもしれませんが、倫理的に考えてそれは不可能です。


こんな日が来ないことを祈りつつ。


6 日本は過去から学んでる


今回の地震の揺れが強かった場所は、人口も多く人口密度も高い地域でした。

でもその割に死傷者は少ないです。

これ、よその国の同規模の都市で同規模の地震が起きたら、死傷者はこんなもんじゃなさそう。

そう考えると、日本という災害の多い国で日本という国は過去から学んでる、と言ってもいいんじゃないでしょうか。

確かに今回、ブロック塀の倒壊で女の子が亡くなるという痛ましい事故も起き、それに関して「過去から学んでいない」という声もあります。

確かにそこだけ見るとそうかもしれませんが、もっと視野を広げると学んでることは多いように思います。


☆☆☆☆☆☆☆


今回の地震によって亡くなった方、怪我をされた方、避難生活を余儀なくされている方もいるので、地震が起きてよかったなどとは全く思わないんですけど、起きてしまった以上はこのエントリで触れた「暮らし方」や「働き方」を改めて考える契機になればいいなと思っています。


ほな、さいなら!


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akky_san at 20:17|PermalinkComments(0)生き方 | 働き方