2015年04月24日

「教え方の手引」に潜む危険性

以前も少し、日本語教育の手引や文法書に関することについて書きました。

今回、色んな事情があり、今行っている学校以外の学校の採用試験を受けることになりました。

学校といっても一般的な日本語学校ではなく、6週間タームだったりするので、今進めていることとの同時進行が
やりやすいっていう事情もあり、受けることにしました。

使用教材は「みんなの日本語」。

実技試験は、19課の「~たことがある」の導入~QA。

で、実技試験要項の内容が、(私にとっては)めっちゃ細かい内容で度肝を抜かれました。

例えば、

・文型導入、確認、板書、説明、練習問題の全てについて
 詳細な教案を作成・印刷する

・文型導入は3例、練習、QAは10問ずつ準備

・板書は仮名のみで、分かち書き

・教案はタイ3人、インド3人、ベトナム2人、インドネシア2人を
 想定して準備する

などなど。

で、ちょっと気になったのが、要項の中に「タ形は導入済みと想定してください」っていう箇所があったこと。

みんなの日本語って、この「~たことがある」で「タ形」を入れるんじゃないの?

エエんやろか?って思いましたけど、そういう指示ならそうするだけですけどね・・・


なので、生まれて初めて作ったってくらい詳細な教案を作成しました。

マジ疲れました・・・


で、そーいえば手引ってあったよな、って思い出したんで、学校にあった手引を見て、目が点になりました。

それがこれ ↓ 。

P_20150424_172218


あ、思ったより不鮮明で、後ろちょっと切れちゃってますね・・・

すみません!


これさー、アカンやつやん

いきなり「行ったことがあります」って言うてもーてるやん
導入なってへんやん

などと、心の中でめっちゃ突っ込んでしまいました・・・

これ、学生理解できんの?

このエントリのタイトルは「潜む」って言葉使いましたけど、全然潜んでなかったですね。


で、不安になったんで、ネットで公開されてる「みんなの日本語」の教案を見てみたところ、結構このパターン多かったです。

こわっ

これ、経験浅い先生真に受けてまうおそれが大いにあるんちゃいます?

っていうか、今はこれがスタンダード?

んなことないですよね~

「私は1990年の8月にアメリカへ行きました。私はアメリカへ行ったことがあります。」って言われても・・・

やっぱ導入の時って、その文型を最初のタイミングで出したらアカンでしょ。

なんかこれって、導入の際に未習語彙を入れてもいいかとか、媒介語を使ってもいいかとか、どのシラバスでいくかとか以前の問題のような気がします。


いやぁ、久々に衝撃を受けました。


因みに、私はこの「~たことがある」っていう文法には2つのアプローチがあると思ってます。

1つ目は、(多分)王道の導入で、この文法の発話意図から入っていくやり方。ただ、これは実際にクラス授業を担当していて、学生と関係性が構築されてないと使いにくいかもしれません。

2つ目は、発話意図から入っていくというよりも、この文法はこういうものだっていう説明に近いですかね~
このアプローチはそこまでの関係が無くても一応使えるやり方かと思いますが。

なので、私は2つ目のアプローチをする予定です。


で、改めて感じたのは、「みんなの日本語」がどうかというよりも、教師がその学生に合った導入方法を考えられる幅を持った教科書のほうが、そうじゃない教科書よりも私は好きだってことです。


ほな、さいなら!


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akky_san at 18:31│Comments(0)TrackBack(0)日本語教師 

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