2017年04月14日
漢字の授業がスリリングで楽しい!シラバスにはこういう視点のものもあるよね「先行シラバス&後行シラバス」
日本語教師って、「シラバス」って聞くと、文型シラバス、タスクシラバス、場面シラバスなんかをイメージしがちですけど、忘れてませんか?「先行シラバス&後行シラバス」の存在を。
以前のエントリでも書いたように、今年は「漢字に力を入れる!」っていうのも、重要なポイントの一つ。
そして、その漢字教材も若干特殊なモノなので、シラバスもそれに倣う必要があります。(→漢字教材のデメリットが、ベテラン教師の提案で一転してメリットに!)
前にも書きましたが、私たちが今使っている「漢字ビギナーズ」には、その漢字が含まれている語彙が載っていないため、そういう言葉を学生に言わせたりっていう活動をした後は、こちらで必要だと思う語彙を提示しています。
例えば、私が担当した2課だとこんなカンジ。
で、これら全部を提示するのではなく、その日の教師が必要だと思ったものを学生に教えます。
この教材を使うこと自体初めてということもあるし、学生の様子も授業に何回か入ってみないことには分からないっていうこともあり、時間が読めないぶん、やはり全ての語彙を教えるというのは最初から目標にはしてませんでした。
そして、このリストはクラスノートの一番後ろに挟んであるので、その日の授業を担当した先生が自分の提示した漢字にチェックしてもらうことにしてます、
なぜかというと、公平を期するため授業で扱ったものだけを厳密にセレクトして、定期テストに出題するためです。
あと、この2課はたまたま語彙の数があまり多くないんですが、例えば「大」なんかだと、基本的な語彙でもかなり量が多くなったりします。
なのでそのあたりは、現場の教師の裁量にお任せしてるってカンジですかね。
で、シラバスがどう関係してくるのかというと、この漢字の授業は、「先行シラバスと後行シラバスのミックス」になってるから。
どういうことかというと、まず先行シラバスは授業がスタートする前に、担当者がそのレベルやクラスのシラバスを予め作っておいて、それに対して後行シラバスっていうのは授業がスタートしてから作成されるシラバスのこと。
私は、未だに純粋な後行シラバスっていうものがどういうものなのか、ちょっとイメージできないんですけど・・・
このクラスの漢字の授業の場合、一応私が教科書を選定し、進度を決めた時間割を作っていて、これは先行シラバスにあたります。一方、学生が「その漢字が使われている言葉を言う」という作業を行うので、教師が予期していない語彙が出てくる可能性もあり、そのためその部分においては後行シラバスになります。
これ、教師にはある程度の臨機応変さが求められます。
なぜなら、準備していない語彙を学生が発言しても、その使い方やポイントなどが説明できないといけないから。
「前もって全部準備しておかないと不安だ」っていう教師にはあまりオススメしないんですが、私みたいにゆるゆるやってて思いつきで授業を運営するタイプの人にはもってこいです。
何が出てくるのか分からないっていうスリリングさもあり、非常に楽しいです。
それから、今日もこのクラスを一緒に担当しているベテラン教師とも話してたんですが、学生の漢字の定着を知るために、週のまとめテスト、月のまとめテストなども実施していって、間違いの傾向に合わせて導入方法を見直そう、っていう話になりました。
これも後行シラバスです。
さらに、復習方法も工夫しようってことで、漢字のフラッシュカードを作ることに。
ベテラン教師も独自に作ってくれているんですが、私は私でパワポで作成中です。
これも、定着度合いに合わせて、ある時は紙のフラッシュカードである漢字とある漢字を組み合わせて二字熟語を作ったり、パワポであればスピード感をもってその漢字の読みを答えさせたりなど、多様な復習のやり方が可能になります。
これもある意味、後行シラバスです。
☆☆☆☆☆☆☆
今回は、このクラスで「先行シラバス&後行シラバス」を進めることになって、このクラスを担当している横並びの先生だけでなく、それに加えて学生とも「このクラスの授業を一緒に作っている」感を非常に強く感じます。
楽しいです、マジで。
ともすれば、専任などカリキュラムやシラバスを作る人からの上意下達になりがちな授業運営ですが、こういうやり方もアリなのかな?と感じてます。
学生にも同僚の先生にも恵まれて、幸せ者の akky です。
ありがとうございます。
ほな、さいなら!
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以前のエントリでも書いたように、今年は「漢字に力を入れる!」っていうのも、重要なポイントの一つ。
そして、その漢字教材も若干特殊なモノなので、シラバスもそれに倣う必要があります。(→漢字教材のデメリットが、ベテラン教師の提案で一転してメリットに!)
前にも書きましたが、私たちが今使っている「漢字ビギナーズ」には、その漢字が含まれている語彙が載っていないため、そういう言葉を学生に言わせたりっていう活動をした後は、こちらで必要だと思う語彙を提示しています。
例えば、私が担当した2課だとこんなカンジ。
で、これら全部を提示するのではなく、その日の教師が必要だと思ったものを学生に教えます。
この教材を使うこと自体初めてということもあるし、学生の様子も授業に何回か入ってみないことには分からないっていうこともあり、時間が読めないぶん、やはり全ての語彙を教えるというのは最初から目標にはしてませんでした。
そして、このリストはクラスノートの一番後ろに挟んであるので、その日の授業を担当した先生が自分の提示した漢字にチェックしてもらうことにしてます、
なぜかというと、公平を期するため授業で扱ったものだけを厳密にセレクトして、定期テストに出題するためです。
あと、この2課はたまたま語彙の数があまり多くないんですが、例えば「大」なんかだと、基本的な語彙でもかなり量が多くなったりします。
なのでそのあたりは、現場の教師の裁量にお任せしてるってカンジですかね。
で、シラバスがどう関係してくるのかというと、この漢字の授業は、「先行シラバスと後行シラバスのミックス」になってるから。
どういうことかというと、まず先行シラバスは授業がスタートする前に、担当者がそのレベルやクラスのシラバスを予め作っておいて、それに対して後行シラバスっていうのは授業がスタートしてから作成されるシラバスのこと。
私は、未だに純粋な後行シラバスっていうものがどういうものなのか、ちょっとイメージできないんですけど・・・
このクラスの漢字の授業の場合、一応私が教科書を選定し、進度を決めた時間割を作っていて、これは先行シラバスにあたります。一方、学生が「その漢字が使われている言葉を言う」という作業を行うので、教師が予期していない語彙が出てくる可能性もあり、そのためその部分においては後行シラバスになります。
これ、教師にはある程度の臨機応変さが求められます。
なぜなら、準備していない語彙を学生が発言しても、その使い方やポイントなどが説明できないといけないから。
「前もって全部準備しておかないと不安だ」っていう教師にはあまりオススメしないんですが、私みたいにゆるゆるやってて思いつきで授業を運営するタイプの人にはもってこいです。
何が出てくるのか分からないっていうスリリングさもあり、非常に楽しいです。
それから、今日もこのクラスを一緒に担当しているベテラン教師とも話してたんですが、学生の漢字の定着を知るために、週のまとめテスト、月のまとめテストなども実施していって、間違いの傾向に合わせて導入方法を見直そう、っていう話になりました。
これも後行シラバスです。
さらに、復習方法も工夫しようってことで、漢字のフラッシュカードを作ることに。
ベテラン教師も独自に作ってくれているんですが、私は私でパワポで作成中です。
これも、定着度合いに合わせて、ある時は紙のフラッシュカードである漢字とある漢字を組み合わせて二字熟語を作ったり、パワポであればスピード感をもってその漢字の読みを答えさせたりなど、多様な復習のやり方が可能になります。
これもある意味、後行シラバスです。
☆☆☆☆☆☆☆
今回は、このクラスで「先行シラバス&後行シラバス」を進めることになって、このクラスを担当している横並びの先生だけでなく、それに加えて学生とも「このクラスの授業を一緒に作っている」感を非常に強く感じます。
楽しいです、マジで。
ともすれば、専任などカリキュラムやシラバスを作る人からの上意下達になりがちな授業運営ですが、こういうやり方もアリなのかな?と感じてます。
学生にも同僚の先生にも恵まれて、幸せ者の akky です。
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