2017年09月25日
「前提条件」と「理由の推測」は分けて考えよう
昨日のエントリ(→日本語学校経営に関するプライオリティ、コスト思考とマネタイズ)に関して、私がこのエントリの中で書いている「日本語学校の待遇が悪い」理由に対して、「それが理由ではなく、他の理由があるのではないか?」というご指摘をいただきました。
で、その部分は私の提言に特に影響しないと考えたので、その旨を呟くとその方は「その部分が前提である以上、そこが変わるとアイデアにも影響があるのでは?」という反応をされ、「あぁっ」って思いました。
「前提」というのは「前提条件」と同義であり、次のような場合のことを指します。
・佐藤さんはレストランの代金を現金で支払った。
という文があったとします。
この文の前提条件は何だと思いますか?
そうです!
「佐藤さんは現金を持っていた」という内容です。
ここで、この前提条件の内容が変わり、「佐藤さんは現金を持っていなかった」となったら、当然後の「現金で支払った」という内容は成立しなくなります。
☆☆☆☆☆☆☆
さて、昨日の私のエントリについてはどうでしょうか?
超ザックリ要約すると、
・貨幣価値が低い国から学生たちが来ているため、日本語教師の待遇が悪くなっているんだから、かなり高めの付加価値を付けてみるのはどうか?
というものです。
「前提」とご指摘があったのは赤字の部分。
「アイデア」とあったのは、青字の部分です。
さて、赤字の部分は青字の部分の前提なのか、ちょっと考えてみましょう。
あなたは今の段階で、どう考えますか?
正直、よく分からないっていう人が多いのではないかと思われます。
なぜかというと、赤と青の部分には飛躍があるからです。
まず赤の部分が特に色の付いていない部分とどう繋がるのか、を考える必要がありますよね?
というわけで、「貨幣価値が低い国から学生が来ている」のと「日本語教師の給料が低い」の関係を考えてみましょう。
前者は後者の「前提条件」でしょうか?
つまり「貨幣価値が低い国から学生が来ている」の部分が変われば、「日本語教師の待遇が悪い」という内容が成立しなくなるかどうか、です。
私は、「貨幣価値が低い国から学生が来ている」のは「日本語教師の待遇が悪い」ことの前提条件ではない、と考えます。
なぜかというと、他の理由であっても「日本語教師の待遇が悪い」という事実は変わらないから。(ここで、「そうじゃない日本語学校もある!」とか言い出す人もいそうだけど)
赤字の部分を私は「理由の推測」であると考えます。
このように考えると、赤字の部分は青字の部分である私の提言の前提条件にもならない、ということになります。
☆☆☆☆☆☆☆
もちろん、赤字の部分が間違っていてはいけない場合ももちろんあります。
しかしそれは、「対策案」を考える場合です。
やはり理由がきちんと特定されなければ、有効な対策を講じることは不可能になるからです。
とは言っても、理由が何なのか?が重要になるのは、私がエントリで書いている「コスト面から考える場合」においてであり、コスト面からの思考を無視している私の提言には、この理由が何なのか?ということも影響を与えません。
結局、「日本語教師の待遇が悪い理由が何であれ」私の提言には影響が無い」ということになります。
☆☆☆☆☆☆☆
それから、「現行の授業料で、日本語教師の待遇を改善したほうがいい」というご意見も見受けられましたが、「それが可能ならやってみたらいいんじゃないですか?」としか書けません。
私にはその手法が思いつかないから、あえて大胆な提言をしたまでです。
そして、私は別にそういうやり方を否定してるわけではありません。
う〜ん、どうも日本語教育関係者って「どっちかじゃないといけない」とか「そっちは間違っていてこっちが正しい」という発想になりがちのように思うんですが・・・
なんとなく「多様性が大切!」って言ってるわりに、異質なものは認めないっていう傾向がありませんか?
私は、色んな意見があっていいと思うんですけどね〜
若干Twitter上で日本語教育関係の発言をするのは、息苦しいと感じることがあります。
まあ私の提言が現実的かどうかと言われると、ちょっと苦しいんですけどね〜
ほな、さいなら!
日本語ランキング
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で、その部分は私の提言に特に影響しないと考えたので、その旨を呟くとその方は「その部分が前提である以上、そこが変わるとアイデアにも影響があるのでは?」という反応をされ、「あぁっ」って思いました。
「前提」というのは「前提条件」と同義であり、次のような場合のことを指します。
・佐藤さんはレストランの代金を現金で支払った。
という文があったとします。
この文の前提条件は何だと思いますか?
そうです!
「佐藤さんは現金を持っていた」という内容です。
ここで、この前提条件の内容が変わり、「佐藤さんは現金を持っていなかった」となったら、当然後の「現金で支払った」という内容は成立しなくなります。
☆☆☆☆☆☆☆
さて、昨日の私のエントリについてはどうでしょうか?
超ザックリ要約すると、
・貨幣価値が低い国から学生たちが来ているため、日本語教師の待遇が悪くなっているんだから、かなり高めの付加価値を付けてみるのはどうか?
というものです。
「前提」とご指摘があったのは赤字の部分。
「アイデア」とあったのは、青字の部分です。
さて、赤字の部分は青字の部分の前提なのか、ちょっと考えてみましょう。
あなたは今の段階で、どう考えますか?
正直、よく分からないっていう人が多いのではないかと思われます。
なぜかというと、赤と青の部分には飛躍があるからです。
まず赤の部分が特に色の付いていない部分とどう繋がるのか、を考える必要がありますよね?
というわけで、「貨幣価値が低い国から学生が来ている」のと「日本語教師の給料が低い」の関係を考えてみましょう。
前者は後者の「前提条件」でしょうか?
つまり「貨幣価値が低い国から学生が来ている」の部分が変われば、「日本語教師の待遇が悪い」という内容が成立しなくなるかどうか、です。
私は、「貨幣価値が低い国から学生が来ている」のは「日本語教師の待遇が悪い」ことの前提条件ではない、と考えます。
なぜかというと、他の理由であっても「日本語教師の待遇が悪い」という事実は変わらないから。(ここで、「そうじゃない日本語学校もある!」とか言い出す人もいそうだけど)
赤字の部分を私は「理由の推測」であると考えます。
このように考えると、赤字の部分は青字の部分である私の提言の前提条件にもならない、ということになります。
☆☆☆☆☆☆☆
もちろん、赤字の部分が間違っていてはいけない場合ももちろんあります。
しかしそれは、「対策案」を考える場合です。
やはり理由がきちんと特定されなければ、有効な対策を講じることは不可能になるからです。
とは言っても、理由が何なのか?が重要になるのは、私がエントリで書いている「コスト面から考える場合」においてであり、コスト面からの思考を無視している私の提言には、この理由が何なのか?ということも影響を与えません。
結局、「日本語教師の待遇が悪い理由が何であれ」私の提言には影響が無い」ということになります。
☆☆☆☆☆☆☆
それから、「現行の授業料で、日本語教師の待遇を改善したほうがいい」というご意見も見受けられましたが、「それが可能ならやってみたらいいんじゃないですか?」としか書けません。
私にはその手法が思いつかないから、あえて大胆な提言をしたまでです。
そして、私は別にそういうやり方を否定してるわけではありません。
う〜ん、どうも日本語教育関係者って「どっちかじゃないといけない」とか「そっちは間違っていてこっちが正しい」という発想になりがちのように思うんですが・・・
なんとなく「多様性が大切!」って言ってるわりに、異質なものは認めないっていう傾向がありませんか?
私は、色んな意見があっていいと思うんですけどね〜
若干Twitter上で日本語教育関係の発言をするのは、息苦しいと感じることがあります。
まあ私の提言が現実的かどうかと言われると、ちょっと苦しいんですけどね〜
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