作文の授業担当のススメ日本企業で働いてるベトナム人男子に会って来た

2020年08月05日

JLPTの公式問題集のN1とN2に同じ文法問題が載ってたんですけど

私、今までJLPTのN1は分析したことがあるんですけど、N2はやったことがありませんでした。

なぜかというと、その分析をした当時は私が相手にしていた外国人留学生は上級で、ほとんどN1しか受けなかったから。

どういうことかというと、JLPTの合格に有利な漢字圏の学生が多く、N2を受験して保険をかけなくてもN1に合格できる学生、そしてN1に合格できると思っていた学生が多かったから。

で、今日なんとなく気まぐれで書店に行き、N1とN2の公式問題集を買ってみたんです。

日本語能力試験 JLPT N1 N2 公式問題集



N1のほうは文法問題に関してはある程度覚えていたので、N2の同様の問題を見ていたところ、既視感が!

「あれ?この問題ってN1になかったっけ?」と思いつつ、N1を再度見てみるとやっぱり同じ問題でした。

日本語能力試験 JLPT N1 N2 公式問題集 文法

 
画像の左側がN2で、右側がN1。 

N2の35とN1の29、例文から選択肢の順番まで全く同じなんです!


これ、大丈夫?

私は、本来レベルが異なるN1とN2で同じ問題を出題してしまうと、テストの信頼性そのものが毀損されると考えます。

さらに書くと、この問題って、

・使役か使役受身か?

・辞書形かた形か?

が分かればできる問題なので、JLPTのNではどのレベルに該当するのかよくわかりませんが((認定の目安が抽象的なので)、私の肌感覚でいうと中級ってところなんですよね。

なので、少なくともN1で出題されるべき問題ではないのかなと。


ってか、日本語能力試験を作ってる国際交流基金と日本国際教育支援協会の担当者の方、マジで大丈夫ですか?

このテストを信頼して、色々な指針や判断基準にしている外国人、日本語教師がいますし、同様に考えている大学、専門学校、企業などめっちゃたくさんありますよ?


なんとなく思うのが、日本語能力試験で出題基準を撤廃して曖昧な認定の目安を作った弊害が、こういった形で表れてしまったんじゃないかってこと。

おそらく、レベルごとにはっきりした出題基準があれば、こういったことは起こらないと思うので。

JLPTは、色々な角度から再考する時期にきているんじゃないでしょうか?


とりあえず、JLPTの公式問題集を分析しておきたいって人のために貼っておきます。


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日本語能力試験 公式問題集 N1
独立行政法人 国際交流基金
凡人社
2012-03-31



日本語能力試験 公式問題集 N2
独立行政法人 国際交流基金
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2012-03-31




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akky_san at 20:11│Comments(0)日本語能力試験 | N2

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