読解
2019年02月20日
少なくともスペイン語学習においては、教養が必要不可欠である理由
以前、日本語学習において教養の価値が高まるというエントリ(→私が将来も生き残ると思うのは、教養としての日本語)を書きましたが、今回は私が学習してるスペイン語の教養について。
先日のプライベートレッスンで、先生がスペイン語関係の書籍を何冊か持ってきて、その中の数冊を貸してくれました。
その中の1冊がこちら。
先生も「私がスペイン語やスペインの文化関係の書籍の中で、一番好きな本。」とのことでした。さらに、スペインに1年留学してたのに知らなかったことがたくさん書かれてた、ともおっしゃってました。
この本の筆者は、スペインの歴史が専門でありながらも、スペイン語も教えてらっしゃった方です。
そして、この本のまえがきには、
スペインの歴史や文化、すなわち教養を知らなかったために、スペイン語の文章を誤解したり誤訳してしまった学生の例が3つ示されています。
そこを読んで、私は「なるほどね〜!」と頷きました。
スペイン語学習をする上で、少なくともローマ帝国とラテン語とキリスト教、イスラム教とレコンキスタ、神聖ローマ帝国とハプスブルク家、新大陸発見と大航海時代程度の知識がないと、スペイン語習得はしんどいんじゃないの?とは思います。
さらにもっと細かく書くと、スペインが成立した過程や各都市の関係なども知っておいたほうが、スペイン語学習の役に立つんじゃないのかな、とも考えます。
私は、スペインの歴史的経緯がスペインの文化に深く関わっていて、その文化が言語に深く影響していると考えています。
例えば、日本語は自動詞・他動詞というわけ方がありますが、私はその分け方よりも意志動詞・無意志動詞の方が日本語には大切な要素なんじゃないかと思っていますが、スペイン語では意志か無意志かは重要ではないと考えています。
なので、先日のプライベートレッスンで「スペイン語は全て意志動詞であるから、それゆえに再帰動詞や、Me gusta〜(私は〜が好きです、という意味。ただ、主語は「〜」で、〜は私に好かれている、っていう文法)的な言い回しをして自動詞的にしてるんじゃないか?」という質問をしたところ、「確かにそうかも。でも、そういう視点で考えたことはなかったです。」ってことでした。
私がそう思ったのは、「スペイん人は常に自己決定をする人たちで、日本人のように『自分の意志とは関係なく、成り行きでそうなりました』っていう発想にはならないんじゃないか」っていう私のステレオタイプに端を発してます。
これに関しては本当のところはどうなのか分かりませんが、
なぜわざわざそういう言い回しや文法になるのか?
っていうことを類推するのに、教養は寄与するのでは?と思うわけです。
それに加えて私が考えることは、「過去の偉大な作家に対するオマージュ」で書かれた小説を読んだりするときも、その偉大な作家さんの著作を知らないと何のこっちゃ分からなくなりそうってこと。
また、昔の文学作品を理解するためには、その時の時代背景がわからないと理解できないってことも出てきます。
☆☆☆☆☆☆☆
これだけ語学学習が実用的というより、多様化し個人化しつつ趣味の範疇になりつつある時代に、やはり教養は必要不可欠になるんじゃないですかね?
タスクシラバスとか「使える◯◯語」にいつまでも拘ってたら、大変なことになるかもです。
あ、「スペイン語歴史散歩」の購入はこちらから。
Amazon
ちなみに、Amazonしかありませんでした・・・
ほな、さいなら!
日本語ランキング
先日のプライベートレッスンで、先生がスペイン語関係の書籍を何冊か持ってきて、その中の数冊を貸してくれました。
その中の1冊がこちら。
先生も「私がスペイン語やスペインの文化関係の書籍の中で、一番好きな本。」とのことでした。さらに、スペインに1年留学してたのに知らなかったことがたくさん書かれてた、ともおっしゃってました。
この本の筆者は、スペインの歴史が専門でありながらも、スペイン語も教えてらっしゃった方です。
そして、この本のまえがきには、
スペインの歴史や文化、すなわち教養を知らなかったために、スペイン語の文章を誤解したり誤訳してしまった学生の例が3つ示されています。
そこを読んで、私は「なるほどね〜!」と頷きました。
スペイン語学習をする上で、少なくともローマ帝国とラテン語とキリスト教、イスラム教とレコンキスタ、神聖ローマ帝国とハプスブルク家、新大陸発見と大航海時代程度の知識がないと、スペイン語習得はしんどいんじゃないの?とは思います。
さらにもっと細かく書くと、スペインが成立した過程や各都市の関係なども知っておいたほうが、スペイン語学習の役に立つんじゃないのかな、とも考えます。
私は、スペインの歴史的経緯がスペインの文化に深く関わっていて、その文化が言語に深く影響していると考えています。
例えば、日本語は自動詞・他動詞というわけ方がありますが、私はその分け方よりも意志動詞・無意志動詞の方が日本語には大切な要素なんじゃないかと思っていますが、スペイン語では意志か無意志かは重要ではないと考えています。
なので、先日のプライベートレッスンで「スペイン語は全て意志動詞であるから、それゆえに再帰動詞や、Me gusta〜(私は〜が好きです、という意味。ただ、主語は「〜」で、〜は私に好かれている、っていう文法)的な言い回しをして自動詞的にしてるんじゃないか?」という質問をしたところ、「確かにそうかも。でも、そういう視点で考えたことはなかったです。」ってことでした。
私がそう思ったのは、「スペイん人は常に自己決定をする人たちで、日本人のように『自分の意志とは関係なく、成り行きでそうなりました』っていう発想にはならないんじゃないか」っていう私のステレオタイプに端を発してます。
これに関しては本当のところはどうなのか分かりませんが、
なぜわざわざそういう言い回しや文法になるのか?
っていうことを類推するのに、教養は寄与するのでは?と思うわけです。
それに加えて私が考えることは、「過去の偉大な作家に対するオマージュ」で書かれた小説を読んだりするときも、その偉大な作家さんの著作を知らないと何のこっちゃ分からなくなりそうってこと。
また、昔の文学作品を理解するためには、その時の時代背景がわからないと理解できないってことも出てきます。
☆☆☆☆☆☆☆
これだけ語学学習が実用的というより、多様化し個人化しつつ趣味の範疇になりつつある時代に、やはり教養は必要不可欠になるんじゃないですかね?
タスクシラバスとか「使える◯◯語」にいつまでも拘ってたら、大変なことになるかもです。
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ちなみに、Amazonしかありませんでした・・・
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akky_san at 19:05|Permalink│Comments(0)