2017年09月

2017年09月29日

2級文型を使って文作りの宿題を出したら難しすぎたらしく、作った文を通して学生から抗議された

こないだのエントリ(→)で書いたような宿題を、昨日学生に出しました。

その中で、

        ても       から     ◯応じて         。

っていう問題を出題。

他の問題はそうでもなかったようですが、この問題は学生にとってめっちゃ難しかったようです。

で、1人の学生が書いた例文がこちら。

・いくら頑張っても分からないから、私たちの能力に応じて宿題を作ってください。

うまい!

めっちゃうまくないですか?

っていうか、ちゃんとできてるやん!

ちゃんと抗議できてる。

めっちゃ伝わってきますもん。


あと、他にもできてる人が。

・お金がいっぱいあっても仕事が忙しいから、残った時間の長さに応じて計画を作る。

欲を言えば、何の計画なのかを具体的に書いて欲しかったです。

あと、計画を「練る」とかにしてくれたら文句無し。


で、ちょっと気になったのが次の文。

・勉強しなくても大学に入れるから・・・・・。

「・・・・・」の部分は、ちょっと意味不明だったので割愛。

これ、あくまで例文ってことでいいんですよね?


あと、この問題の前の問題がこれ。

          から、     ◯応じて             。

こっちもなかなか難しいんですけど、こっちの出来はまあまあ。

・みんなの体力は異なるから、一人一人の体力に応じてトレーニングの内容を考えます。

次は「から」が理由じゃないバージョン。

・皆の意見を聞いてから、予算に応じて旅行のプランを考えます。


☆☆☆☆☆☆☆


っていうか、これらの問題よりも単純なはずの問題の方が、むしろ出来が悪かったです。


         ◯おいて、      は              。

         ◯おいては、      が             。


こういう問題って、「は」と「が」が分かってないと誤用が続出します。


特に後者の問題の出来が悪かった・・・

「おいては」の「は」がどういう働きをするのか、というところまで考えられておらず、「おいて」と同じような文脈になるっていう。

例えば、


・2002年においては、ワールドカップが日本で行われた。


など。

でもこれって、

・2002年においては、ワールドカップがベトナムで開かれる可能性を示唆する人は皆無だった。

とかにしないと(語彙が難しめだけど)繋がらないんですよね〜

まあただ上の例文だと、ベトナムでワールドカップが開催されるっていう文脈が必要にはなってきますけど。


来週の文法の時間には、このエントリで書いてるようなことを中心に、フィードバックを行う予定です。

で、この文法クラスのこれも良いところなんですが、「◯か✖️かだけでなく、なぜ違うのか?こう直したら正しくなるのか?」というところまで知りたいらしく、こないだフィードバックをした時も、色んな質問が飛んできました。


☆☆☆☆☆☆☆


で、学生の答えを見ていて冷静に考えた末に私が到達したのは、最初に挙げた問題なんかは「前件に配置すべきである」ってこと。

どういうことかというと、

      ◯に応じて         ても        から          。 

ってすればよかったのではないかと。


私は「良いこと思いついた!」って自分で思ったら、あまり考えずにすぐに行動に移してしまうところがあるので、こういう時にワンクッション熟考する時間を設けて再考した方がいいのかもしれません。


いや〜でも私に抗議した学生の頭の柔らかさといったら!


ほな、さいなら!


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akky_san at 20:01|PermalinkComments(0)宿題 

2017年09月28日

教室の前に立って話したがる留学生と、1分間スピーチ

今日から本格的に、1分間スピーチが始まりました。

経緯はこちら。 → 文法クラスで1分間スピーチとLINE診断始めます

というのも、私の発言からこの1分間スピーチっていうアイデアが出てきたにもかかわらず、前回の私の授業で行うのを忘れてたから。 

アホです。


でも、昨日ご担当の先生がちゃんと告知をしてくれてたおかげで、今日はスムーズにスピーチは進行しました。


というわけで、今日スピーチをしてくれる学生も決まってました。


一応スマホで1分設定して、1分が来たらアラームが鳴るように設定。

で、スピーチしてもらいました。

今回は、ベトナム人女子。

彼女のスピーチを要約すると、


"1週間、岡山で農作業のボランティアをしました。そこで、トウモロコシや桃を収穫する作業の、お手伝いをしました。それ以外にも、おばあさんと話したりしました。それから、ベトナム料理を作ってご馳走したりもしました。大阪に戻ってから、福井県にもボランティアに行きました。そこでは大豆を取ったりしました。東尋坊はめっちゃ綺麗でした。”


という内容。


なんか、こういうボランティアとか興味がなく、自分の成績を上げるためだけに最大限の努力をしそうな学生だと思っていたので、超意外でした。


そして、質問者をその時に初めて私がランダムに指名。

私「〇〇さん、何か質問してください。」

〇〇さん「ボランティアには、1人で行ったんですか?」

発表者「はい、1人で行きました。」


クラスを見ると他にも質問したそうな人がいたので、「質問者は1人」にこだわらずに質問したい人に自由に質問してもらうことに。


その質問者によると、「桃の収穫」と「ボランティア」が今ひとつ結びつかなかったようで、その辺りの確認をするための質問でした。


今回スピーチをしたベトナム人女子は発音があまり良くなかった、っていうことも聴衆の理解が難しくなった原因かもしれません。

例えば、「岡山」っていう言葉も、「おかじゃま」って聞こえました。

「や」を「じゃ」って発音してしまうっていうクセが、なかなか直らないんですよね。


私が今まで担当したクラスは、こういうスピーチになると妙に緊張してしまい、前に立ってそれを行うってことに対して苦手意識をもつ学生が少なくありませんでした。

でも、今担当しているクラスは、教室の前に立って話したがります。

出たがりなんですよね。

逆に、時間がなくて学生が座っている席で発表してって指示すると、めっちゃ不満げです。


☆☆☆☆☆☆☆


そして、さらに学生の間で色んなことが決められているようで、「明日は誰にスピーチしてもらいましょうか?」と問うと、「〇〇さんです。」との答えが。

私が知らないところで、色んなことが既に決定されてるもよう。


とりあえず、この1分間スピーチは続けていく予定です。


ほな、さいなら!


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akky_san at 21:00|PermalinkComments(0)授業内容 | スピーチ

2017年09月27日

2級文型の文作りの宿題について、私が考えてるアイデアのメリット6つとデメリット1つ

文法クラスは、こないだ初級の復習が終わって2級文法に入りました。

あ、私が敢えてN2と書かずに2級と書いているのかというと、日本語能力試験を作っている組織がN2の範囲を無くしたから。

市販のN2文法とかN2文型って言われてるものは、その出版社が言ってるだけです。

なので、私は範囲があった頃の「2級」という言葉を使ってるってわけ。


で、その旨を授業前に学生に伝えると、俄然張り切ってました。

まあ今までも、意欲が無かったわけでもないんですけどね。


で、その時は文型を2つ教えて終了。 


そして、完全に自由な文作りの宿題を出しておいて、今日それを回収したものを受け取ったんですが・・・


明らかにパクったやろ!っていう文作りがいくつか見受けられました。


私が多分「この文型のこの意味で、文を書いてきてください。」って指示したから?

でも、私は「自分で考えた」文を作るっていうのが常識だって思ってて、「ちゃんと自分で考えて文作りをしなさい」って言わないといけなかったってことなんでしょうか?

パクったのはベトナム人学生で、ベトナムではそれが普通なん?


まあちゃんとやる気がある人たちなので、言えば自分で考えるとは思うんですけど、こういうのをなくすにはどうすればいいか?っていう考えを出発点に、色々考えた結果あるアイデアが浮かびました。

それは、例えば「〜に応じて」(これ明日教える予定の文型)であれば、

           から         ◯応じて                。

っていうふうにして、宿題として文作りをさせようかな、っていうもの。

つまり、複文で文作りをする、ってこと。

ちなみに、◯の部分には助詞が入ります。


だから、このケースだと例えば、

・この学校は色々な広さの教室があるから、クラスの人数に応じて教室を利用することができる。

っていうような文を作ることになります。


☆☆☆☆☆☆☆


メリット1 剽窃(ひょうせつ)を防げる

剽窃っていうのは、他の教科書や参考書の例文をそのままパクるってこと。

こういうふうにしておけば、その例文がこのスタイルに当てはまらないことが見込めるため、剽窃することが難しくなります。

今回の文作りでは、使っている教材の例文をそのまんまパクった人もいました。

でもこういうふうにしておけば、完全なパクリどころか部分的な剽窃も防げそうです。


メリット2 復習も同時にできる

こういうふうに「〜から」などを入れ込むことによって、「〜から」の復習までできてしまいます。

ちなみに、2級文型が進んでいけば、その時に教えた文型をミックスして入れ込むこともできますしね。

例えば上記の例だと「〜ものの」を教えた後であれば、「〜から」を「〜ものの」にして文作りをさせることも可能になります。


メリット3 助詞を意識させられる

私が上記の例で◯としているのは、そこに入る適切な助詞は何か?を考えさせるためです。

「〜に応じて」は便宜上日本語教育では1つの文型として扱われますが、分解すると「助詞」+「動詞」という組み合わせ。

つまり、「〜に応じて」の「に」は「応じる」という動詞があるから「に」なんですよね。

そこを意識して、セットで覚えてもらえればいいな、などと期待してます。


メリット4 自分のアタマで考えるようになる

これ、大きいです。

剽窃ができなくなった結果ということでもありますが、こういう形式って頭脳パズルに近いものがあると私は思ってます。

なので、意味が飛躍したり矛盾したりしないように、自分のアタマで考える必要が出てきます。

私は、私が担当している小論文クラスより文法クラスの方が、考えることができるんじゃないかと思っているので、期待したいところです。


で、ここからは複文が作れるようになった暁のメリット。


メリット5 より自らの発話意図に近い、複雑な内容が表現できる

やっぱり単文だと、表現できる範囲に限界があります。

私の持論として、「たとえ初級文型でも、複文がコントロールできるようになれば、かなり論理的な内容がアウトプットできるようになる」っていうのがあります。

例えば、

・日本に留学したら、ベトナムでは得られない情報が得られるから、視野が広がる。

といったような文です。(語彙は初級レベルではありませんが)

こういう文がパパッと作れるようになってほしいな、という淡い期待をしております。


メリット6 こなれてる感が演出できる

これも、結構大事なのでは?と思ったりします。

特に、大学の面接などでは短時間に自分の日本語の口頭能力をアピールする必要があります。

そういう時に、複文で話すことができればこなれてる感を演出することができ、面接官にも「この学生は日本語が上手だ」などと錯覚させることも可能に。

本来は、口頭能力は語学のごく一部のスキルでしかないんですが、日本人って英語の会話能力へのコンプレックスがあるせいなのか、ちょっと流暢に喋れる日本語学習者をかなり高評価する傾向があるように思います。


☆☆☆☆☆☆☆


そして、デメリットもあります。


デメリット1 文作りの自由度が低くなる

私はどちらかというと、学生には表現したいことがあるなら自由にアウトプットしてほしい派なので、自由度を下げるのは本意ではありません。

しかし、こういう形式にしてしまうと、自由にアウトプットしたい学生の表出したい内容に制限をかけることになってしまいます。

ただ、学生によっては「好きなことを自由に書いてください」って言われる方が書きにくくなったりするので、そういう学生にはまあいいのかな、と。

あとは、制限の中で上記に書いたように自分のアタマで考えて、文を構築できるようになればいいかな、とも思っています。


いかがでしょうか?


私は今こういうことを考えていて、明日の授業から早速実行しようと思ってます。


ほな、さいなら!


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akky_san at 20:13|PermalinkComments(0)宿題 

2017年09月25日

「前提条件」と「理由の推測」は分けて考えよう

昨日のエントリ(→日本語学校経営に関するプライオリティ、コスト思考とマネタイズ)に関して、私がこのエントリの中で書いている「日本語学校の待遇が悪い」理由に対して、「それが理由ではなく、他の理由があるのではないか?」というご指摘をいただきました。

で、その部分は私の提言に特に影響しないと考えたので、その旨を呟くとその方は「その部分が前提である以上、そこが変わるとアイデアにも影響があるのでは?」という反応をされ、「あぁっ」って思いました。

「前提」というのは「前提条件」と同義であり、次のような場合のことを指します。

・佐藤さんはレストランの代金を現金で支払った。

という文があったとします。

この文の前提条件は何だと思いますか?

そうです!

「佐藤さんは現金を持っていた」という内容です。

ここで、この前提条件の内容が変わり、「佐藤さんは現金を持っていなかった」となったら、当然後の「現金で支払った」という内容は成立しなくなります。 

 
☆☆☆☆☆☆☆


さて、昨日の私のエントリについてはどうでしょうか?

超ザックリ要約すると、

貨幣価値が低い国から学生たちが来ているため、日本語教師の待遇が悪くなっているんだから、かなり高めの付加価値を付けてみるのはどうか?

というものです。

「前提」とご指摘があったのは赤字の部分。

「アイデア」とあったのは、青字の部分です。

さて、赤字の部分は青字の部分の前提なのか、ちょっと考えてみましょう。 


あなたは今の段階で、どう考えますか?

正直、よく分からないっていう人が多いのではないかと思われます。

なぜかというと、赤と青の部分には飛躍があるからです。

まず赤の部分が特に色の付いていない部分とどう繋がるのか、を考える必要がありますよね?

というわけで、「貨幣価値が低い国から学生が来ている」のと「日本語教師の給料が低い」の関係を考えてみましょう。

前者は後者の「前提条件」でしょうか?

つまり「貨幣価値が低い国から学生が来ている」の部分が変われば、「日本語教師の待遇が悪い」という内容が成立しなくなるかどうか、です。

私は、「貨幣価値が低い国から学生が来ている」のは「日本語教師の待遇が悪い」ことの前提条件ではない、と考えます。


なぜかというと、他の理由であっても「日本語教師の待遇が悪い」という事実は変わらないから。(ここで、「そうじゃない日本語学校もある!」とか言い出す人もいそうだけど)

赤字の部分を私は「理由の推測」であると考えます。


このように考えると、赤字の部分は青字の部分である私の提言の前提条件にもならない、ということになります。


☆☆☆☆☆☆☆


もちろん、赤字の部分が間違っていてはいけない場合ももちろんあります。

しかしそれは、「対策案」を考える場合です。

やはり理由がきちんと特定されなければ、有効な対策を講じることは不可能になるからです。

とは言っても、理由が何なのか?が重要になるのは、私がエントリで書いている「コスト面から考える場合」においてであり、コスト面からの思考を無視している私の提言には、この理由が何なのか?ということも影響を与えません。


結局、「日本語教師の待遇が悪い理由が何であれ」私の提言には影響が無い」ということになります。


☆☆☆☆☆☆☆


それから、「現行の授業料で、日本語教師の待遇を改善したほうがいい」というご意見も見受けられましたが、「それが可能ならやってみたらいいんじゃないですか?」としか書けません。

私にはその手法が思いつかないから、あえて大胆な提言をしたまでです。

そして、私は別にそういうやり方を否定してるわけではありません。

う〜ん、どうも日本語教育関係者って「どっちかじゃないといけない」とか「そっちは間違っていてこっちが正しい」という発想になりがちのように思うんですが・・・


なんとなく「多様性が大切!」って言ってるわりに、異質なものは認めないっていう傾向がありませんか?

私は、色んな意見があっていいと思うんですけどね〜


若干Twitter上で日本語教育関係の発言をするのは、息苦しいと感じることがあります。


まあ私の提言が現実的かどうかと言われると、ちょっと苦しいんですけどね〜


ほな、さいなら!


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2017年09月23日

日本語学校経営に関するプライオリティ、コスト思考とマネタイズ

こないだこんなエントリを書いたところ(日本語教師の待遇改善案その1 国内の日本語学校は新規開拓で学生募集する際に仲介業者外してみたらどう?)、「却ってコストが高くつく」という指摘をいただいて「あぁ、そうなんだ・・・」とがっかりしてました。

ところが、ハタとあることに思い至りました。

それは「なんで私は『コストが高くなる=働き手の賃金が低くなる』って思ってたんだろう?」ってこと。

完全に思考停止してました。

私はコスト面からしか考えられない、いわゆるコスト思考に陥ってたんですよね・・・

つまり、「コストが高くなっても、日本語教師の待遇を良くする方法もある」ということに気づいたわけです。

どういうことか簡潔に書くと、コストが高くなってもそれが関係ないほどの付加価値をつける、という方法。

授業料をかなり高めに設定することによって、それが可能になります。 


なんか今までは、日本との貨幣価値の差が大きい国の、あまり豊かでない国からの留学生が多かった → あまり授業料を高くしてしまっては彼らが払えなくなる → 授業料を安く設定する → 日本語教師の待遇が悪くなる、っていう流れになっていました。

さらに、学生一人一人からはあまり儲けが見込めないため薄利多売にならざるを得ず、1教室あたりの学生数が多くなり教師の負担が増える、という副産物付き。


知らず識らずのうちに、私はこれがデフォルトであるっていう思考停止になってました。

確かに、こういう学習者を相手に高い授業料を取るのは無理です。

ただ、現在はそういう学生ばかりではありません。

同じ留学生の中にも、

1 親戚から借金までして来日しているからバイトを毎日しなければならず、そのため日本語学校の学費は安ければ安いほど良い

という人もいれば、

2 親からかなり潤沢な仕送りをしてもらい、バイトの必要はなく毎月ブランド物を購入し、食事も外食がメイン

という留学生もいます。

そして、後者が学習意欲が高く教師にある一定以上の質を求める学生であれば、必ずしも前者の学生と授業料を同じにする必要はありません。

後者の学生が高い成果を望むのであれば、それなりの出費は喜んでするんじゃないですかね?


ここで出てくるのが、プライオリティです。

このプライオリティっていうのは何かというと、ザックリ説明すると優先順位です。


1の学生にとって最もプライオリティが高いことは、学費の安さです。

一方、2の学生の場合には、それが効果的に得られる成果ということになります。もしかしたら、高い生産性で日本語を習得すること、かもしれません。

何を優先するかによって、プライシングは変えられるんですよね。
 

それと、他のマーケットをターゲットにしてもいいです。

教える対象は、留学生じゃなくても全く構わないんです。


短期滞在であれば90日間日本にいられますし、ビザが必要ない国も多いです。

これによって、2ヶ月か3ヶ月でガッツリ凝縮して日本語を学習したい人向けのコースが可能に。

現在も日本語学校に短期で入学し、留学ビザに切り替える学生もいたりします。

だから、短期でお試ししてみて、もっと日本語を学習したいという気になれば留学ビザに切り替えて、滞在期間を延長するという選択肢も生まれます。


こういう例以外でもかなりニッチなマーケットを開拓しブルーオーシャン戦略を取れば、日本語教師の好待遇は不可能ではありません。

また、クラス授業である必要もありません。

私は個人的に、究極の語学教育は「学生一人一人の、オーダーメイド授業」だと考えていて、それを可能にするにはマンツーマンかそれに近い編成が最も合理的ですし。


ただ、こうなってくると求められるのは「日本語教師の高い教授スキル」です。

私はこの点において、今回のアイデアはちょっと現実的ではないかな?とも考えています。

高い授業料を払っている学生は、当然教師には高い教授スキルを要求し、教師を見る目がシビアになります。

それに値するだけの日本語教師が、現在どれくらいいるのか・・・

私が今まで実際に会ってきた(日本国内全体の教師数からいうとかなり少ない限られた人数ですが)「この先生、すげぇ〜!」って思った先生は、ことごとく引退なさってます。

もちろんそれ以外にも素晴らしい先生はいらっしゃると思うんですが、どのくらいの人数なのか・・・


☆☆☆☆☆☆☆


ところで、私が常々感じているのは「どこの日本語学校も似たような学校が多いなぁ」っていうこと。

若干の違いはありますが、同じような教科書を使い、同じようなシラバスで同じようなことを教えている学校が多く、劇的な差別化はなされていません。


だから、これくらい大胆に差別化をしてニッチを狙っていけば、かなり日本語教師の待遇も改善されるし学生の満足度も上がりそうです。


誰かプライシングも含めて、マネタイズが上手な人が経営者になってくれないかな?

そうなると、かなり面白いことが起きて、国内の日本語学校業界にも波及するんじゃないか、と希望的観測をしてます。


私はあくまで他力本願ですが、誰かこういう面白いことをやってくれないかな〜と期待して待ってます。


ほな、さいなら!


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akky_san at 19:20|PermalinkComments(0)日本語学校